植田、西武・源田に弟子入り “新人王トレ”でパNo.1遊撃手の極意盗む

 “新人王トレ”で遊撃奪取や。阪神の植田海内野手(22)が、年明けに西武・源田壮亮内野手(25)と、愛知県豊田市のトヨタ自動車グラウンドで、合同自主トレを行うことが16日、分かった。親戚を介して、植田が志願する形で実現。2017年のパ・リーグ新人王で、今季リーグ優勝に導いた正遊撃手から攻守に極意を学び、貪欲に吸収して飛躍を遂げる。

 鳴尾浜の室内練習場から打球音が響く。マシン相手にカン、コンッとリズムを刻む。植田は1時間、黙々とバットを振った。来季、激戦が予想される遊撃の定位置争い。北條、鳥谷の実力者2人に、待ったを掛ける22歳が新たな試みに出る。

 「源田さん、藤岡さんと一緒にやらせていただこうと思っています」。植田が自主トレ計画の一端を明かした。基本的には鳴尾浜を中心に、年末年始は地元滋賀でも体を動かす。その中で叔父を介して、ともに社会人・トヨタ自動車出身の西武・源田、ロッテ・藤岡との合同自主トレに参加できる機会を得た。

 源田は2017年のパ新人王。今季はベストナイン&ゴールデングラブ賞を獲得した。2年連続全試合に出場し、37、34盗塁と俊足も併せ持つ。また、藤岡はプロ1年目の今季、正遊撃手として全試合に出場。2番打者として攻守にチームを支えた。守備力に定評があり、俊足、巧打の2人。植田が理想とする選手像と重なる。

 「1軍でずっと出た方々なので。一緒に練習させてもらうことで少しでも、自分の中にしっくりとくるものがあればいいです」

 今季出場62試合の北條を筆頭に、既に鳥谷も遊撃のポジション再奪取を狙うと表明。熊谷に、ドラフト3位の木浪(ホンダ)らも候補の激戦区だ。植田は今季、自己最多となる104試合に出場したが、終盤の守備固めや代走など出番は限られながら、リーグ6位の19盗塁も魅力。3日間限定だが、2年連続30盗塁の源田から学ぶことは多い。

 キャリアハイの成績を残しても「手応えは全くなかった」と振り返る1年。木浪ら即戦力ルーキーの加入も刺激になる。「それはかなりありますね。打撃はいい感じの時もあるので。基本的には(年末年始も)休まないようにしたい」。同学年の大卒選手も入団する勝負の5年目。新人王トレから飛躍を図る。

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