鳥谷、ショートで再出発、矢野監督との面談で直訴

 秋季練習がスタートし、選手たちのもとへ向かう矢野監督
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 阪神の鳥谷敬内野手(37)が23日、遊撃再挑戦の意向を明かした。この日、兵庫県西宮市の甲子園球場で秋季練習がスタート。免除されたベテラン選手らも、開始前に集まった。矢野燿大監督(49)と面談した鳥谷は「できる、できないは別として、もう一回ショートで練習させてもらいたい」と直訴した。3年ぶりに定位置を奪い獲る覚悟だ。

 偽らざる思いを隠すことはなかった。個人の練習を終えた鳥谷が、足を止めて来季について思いを明かす。二塁か三塁か、遊撃か。矢野新監督が希望を尊重し、秋季練習開始日に設けられた面談。再起を期すベテランの答えは、慣れ親しんだ場所での再挑戦だった。

 「自分としてはできる、できないは別としてもう一回、ショートで練習させてもらいたい、という話をさせてもらいました。そこで判断してもらいたい」

 クラブハウスでの全体ミーティング後、指揮官に呼ばれて、一対一で話し合いの場が持たれた。真っすぐに答えたのは遊撃に対する特別な思いだった。2004年の入団以降、守り続けてきた場所。667試合連続フルイニング出場など、ここで数々の記録を塗り替えてきた。来季が5年契約の最終年。もう一回-に懸ける思いは強い。

 17年シーズンで三塁にコンバートされると、今年は春季キャンプ中に大山の三塁起用が固まり、鳥谷は二塁に働きの場を移していた。糸原の台頭、大山の不調もあり、シーズン途中に三塁を守ると、終盤に北條の故障もあって遊撃にも入った。2年間、遊撃でのスタメン出場はない。それでも試合前練習では黙々と遊撃でノックを受けた。

 「もう一回、動けるように。ショートを守りますというより、ショートで練習させてもらいたいという言い方です。一番、動きやすい場所。そこで練習するところから、スタートさせてもらいたい」

 当然、ポジションを確約された立場ではない。だが、新指揮官は「誰にもできないことをやってきた」と、ここまでの実績、経験を尊重。その上で「トリ自身がどうしたいのかが大事。そこの確認だけよ。若手の成長もある中で、与えるという現状ではない」と、チーム内の競争を求めた。鳥谷自身も十分、理解した上での直訴だ。

 「チーム事情で変わることは何とも思っていない。オフに自分のパフォーマンスをしっかり上げて。あとは(首脳陣に)判断してもらえれば」。語る表情は明るい。今季は糸原、北條、熊谷、植田、森越らが守った激戦区だ。勝つのは若手か、ベテランか。覚悟を決めた鳥谷は不死鳥のごとく、慣れ親しんだ場所に舞い戻るつもりだ。

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