糸原3安打3打点 新井さんは「ヒーローでした」

 「広島3-11阪神」(5日、マツダスタジアム)

 ずっと大きな背中を追いかけていた。広島「アスリート」でトレーニングをする新井を、憧れの眼差しで見つめていた開星高時代の阪神・糸原。「ヒーローでした」という先輩が今季限りでの現役引退を表明したこの日、2本のタイムリーを含む3安打猛打賞は成長の跡を示す内容だ。

 2点リードで迎えた四回2死一、二塁の第3打席。「岩貞さんが四球を選んだので、ここで1点取れたらと思って」とカウント2-1から浮いたスライダーをきれいに引っ張り込んだ。“次の1点”をどちらが奪うかで流れが決まる展開。投手への四球で広がったチャンスを完ぺきな形で生かして見せた。

 八回1死二、三塁の第5打席でも、右方向へのゴロを打てば最低でも1点が入る状況で、イメージ通り引っ張り込んだ強いゴロで一、二塁間を破り2者が生還。チームトップとなる今季10度目の猛打賞という結果には、糸原が持つ勝つための野球観がはっきりと表れていた。

 プロ入り後は広島戦がある度に、新井のもとへあいさつに出向いた。「いつも気にかけてもらっていた。自分もそうやって頑張れるように」と力を込めた糸原。いつかあの大きな背中を越えたい-。背番号33が抱いてきた思いが、これからも成長の原動力になる。

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