球児で神話崩壊 42戦目ついに…六回までリードも今季初サヨナラ負け

 「中日4-3阪神」(23日、ナゴヤドーム)

 阪神が今季初のサヨナラ負けを喫した。3-3で迎えた九回1死一、二塁から、藤川球児投手(38)がビシエドに右中間へ決勝打を浴びた。六回終了時点でリードしていた試合は、今季42試合目にして初黒星。神話が崩壊し、2カード連続の負け越しとなった。

 チームの指針となっていた神話が崩壊した。41戦無敗だった六回までにリードを奪いながらも…追いつかれ、そして今季初のサヨナラ負け-。金本監督は奮闘してきたリリーフ陣を決して責めなかった。敗因に挙げたのは守りで犯した2つのミスだ。

 「ランディのミスといい、あれで2点あげるのがね。なかなか勝たせてもらえないですよね」と言った指揮官。象徴的なシーンは1点リードの七回、1死二、三塁から内野は前進守備を敷いた。メッセンジャーも低めを突き、大島に平凡な二ゴロを打たせたまでは理想的な展開だった。

 だが二塁・糸原がバウンドをうまく合わせられず、やや打球に差し込まれる形になった。重心が後ろに残った分、バックホームの送球が浮いた。捕手・梅野も追いタッチとなり、いったんはアウトと判定されたが、中日ベンチのリクエストでセーフに覆った。

 「(三塁走者を)ホームで殺しに行くシフトですからね」と語気を強めた金本監督。1点を守るために取ったチームの作戦上、100%アウトにしなければいけないワンプレーだった。中盤の五回には1死二塁から大島の投ゴロで二走の平田が暴走気味にスタートを切ったが、メッセンジャーが三塁へ悪送球。痛恨の適時失策となっただけに、守りのミスがなければ勝ち切れた試合だった。

 「カウント2ストライクから打たれたり、口酸っぱく言っていることが点につながってしまうし。悪い流れになるということもね。悪い流れから(メッセンジャーの)暴投が生まれたりとか、そういう空気だからね」と指摘した金本監督。ワンプレーで試合の流れが変わることは、もちろん糸原も分かっている。だからこそ本人は悔しさをにじませ、かたくなに口を結んだ。

 今後、不動のレギュラーの地位を築くためにも、この敗戦を大事な教訓にしなければならない。そしてBクラスからの浮上を目指すチームも-。サヨナラ打を浴びた藤川は「明日からも試合はあるのでしっかり頑張ります」と言った。残り39試合、もう後ろを振り向く時間はない。

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