秋山、故郷で来季の3大公約 180イニング、13勝、見逃し三振王だ

 阪神の秋山拓巳投手(26)が10日、香川県内の高松国際ホテルで開催された「デイリースポーツ四国本部50周年記念 阪神タイガース激励パーティー」に参加した。本紙評論家・中田良弘氏らと軽妙なトークで沸かせ、来季に向けて決意新たに3大公約を披露。[1]180イニング到達、[2]13勝以上、[3]見逃し三振王を誓った。また、デイリースポーツ制定「2017年猛虎感動大賞奨励賞」を受賞し、授賞式も行われた。

 お帰りの声が響く。頑張れの声が飛ぶ。香川県丸亀市出身。故郷で開かれたイベントで、秋山は感慨深げに笑っていた。「愛媛からも来ていただいて。高松に来れたのは来年、頑張る材料になります」。100人を超えるファンに感謝を届け、来季に向けて背中を押された。活躍を誓う。

 「自分でも想像できない数字を残せました。でも、プロ選手である以上、結果を出し続けることが仕事。来季は、今年以上の成績を残したいと思います」

 今季は開幕からローテ入りし、離脱なく25試合に登板。チームトップの12勝(6敗)を挙げて、防御率2・99と安定感が光った。それでも「現状維持ではダメ」と来季に向けて、キャリアハイを狙う。強調したのは契約更改でも誓った「[1]180イニング到達」。そうすれば「[2]13勝以上」が見える。

 「チームのために投げたい」。長く苦しんだ分、献身的な思いは強い。来季もフル回転する覚悟の中で、「何のタイトルにもならないですけど…」と、少しこだわったのが見逃し三振だ。今季は123奪三振中45個。これはウィーランド(DeNA)の49個に次ぐ、リーグ2位の記録だ。

 「[3]見逃し三振王」

 6月13日の西武戦(甲子園)。6回1/3を2失点で勝利投手になった。この試合、パ・リーグ首位打者の秋山から、2つの見逃し三振を奪う。翌日、西武ベンチ前で「いい球だった」と声を掛けられた。リーグ戦再開後の登板6連勝につながった一言。「やっぱり好きなので。そこは一番になりたい」と続けた。全てをクリアするために、このオフに求めているのは強い直球だ。

 「例えば外の真っすぐ3つで終われる配球ができれば、球数も減るし困った時に戻ることができる。菅野さん(巨人)も『もう一回、強いストレートを』と言われているので。そこになりますよね」

 そのために秋季キャンプでは、下半身主導のフォーム改造に着手した。最新鋭の科学トレーニングジムも訪問予定。飽くなき向上心で進化を目指す。全ては、まだ見ぬ栄光をつかむためだ。「チームの優勝、日本一に貢献できるように。僕も経験していないので」。故郷に誓った頂点。また帰ってくる。13年ぶりの栄光を成し遂げて。

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