北條 高校先輩・巨人坂本から“レギュラー奪取”指令に「死ぬ気で頑張る」

 阪神の北條史也内野手(23)が9日、茨城県高萩市で行われた野球教室で、一緒に参加していた高校の先輩、巨人・坂本勇人内野手(28)から猛ゲキを受けた。今季不振から2軍生活も経験したが、復活を願う先輩から言い渡されたのは“レギュラー奪取”。その言葉を胸に来季は遊撃の座を再び取り戻し、坂本勇が率いる巨人との開幕戦(東京ドーム)の舞台に立つ。

 先輩からのゲキが飛ぶ。「かわいい後輩なので、阪神でレギュラーを獲ってほしい」。野球教室終了後、坂本勇から下された“レギュラー奪取”指令。今季不振からわずか83試合の出場に終わった北條が、先輩のゲキに発奮しないはずがない。来季、ショートの定位置奪回へ向けて「死ぬ気で頑張ります」と、改めて自らに言い聞かせた。

 坂本勇とは光星学院(現・八戸学院光星)の先輩、後輩の関係。シーズン中でも打撃に関する話をしているという。野球教室後に行われたトークショーでは、北條がオフの楽しみについて「目覚ましをかけずに寝ること」と答えると、先輩から「目覚ましかけて、朝からトレーニングした方がいい」と強烈な突っ込み。絶妙な掛け合いが2人の間柄を表していた。

 しかもこの日は坂本勇だけでなく、西武の秋山も参加していた。球界を代表する2人のスラッガーとの対面は、北條にとっても最高の“野球教室”に。坂本勇は2016年度の、同じく参加した西武・秋山は2017年度の首位打者。今季は打率・210に終わり、2度の2軍降格を経験した北條にとっては、この上ないお手本だ。昨季はレギュラーをつかみかけていただけに、悔しい1年となった今季。気持ち的な部分、技術的な部分に触れ、改めて自分を見返す機会になった。

 「左打者(秋山)と右打者(坂本)の考え方が違ったり、でも共通する部分もあったり…得たものはある。ここダメだなって思ったところを意識しすぎると、逆効果になることもある」

 来季の開幕戦は3月30日、東京ドームで行われる巨人戦。先輩との対戦を心待ちにする北條だが、レギュラーを狙う遊撃は糸原、西岡、大山らがひしめく激戦区だ。それでも…この日誓った思いを、証明するまで。その歩みは止めるつもりはない。

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