藤浪は4000万ダウンで更改「初めて2軍を経験」 来季は「しっかり投げたい」

 阪神・藤浪晋太郎投手(23)が1日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、今季年俸1億6000万円から4000万減となる年俸1億2000万円でサインした。2年連続のダウン更改となった。(金額は推定)

 会見では「もちろんダウンです。ご想像におまかせします。納得したといいますか…」と、サバサバした表情で記者の質問に応じた。ただ、悔しい1年を振り返って「初めて2軍降格を経験。いままで1軍でずっと投げていたので。自分のために調整したことなかった。自分自身と向き合うというか、いい時間をすごせた」と前向きにも捉えている。

 それでも苦しんだ1年だった。第4回WBCメンバーにも選出され、金本監督から15勝以上を期待された2017年。今季初登板の4月4日・ヤクルト戦(京セラドーム)。畠山への死球から乱闘騒ぎになった。内角球がスッポ抜けたが、9四死球の大乱調。以降は3戦連続で勝利したが、四死球による不安定さは改善されなかった。

 5月27日には5年目にして初めて、故障以外で2軍落ちを経験した。以降も降昇格を繰り返したが、DeNAとのCSファーストS第3戦。首脳陣は10月14日にみやざきフェニックス・リーグから緊急帰阪させ、翌15日に1軍合流させた。登録即、中継ぎ登板で2回1安打無失点。昨季の7勝(11敗)に続き、プロ5年目は3勝5敗、防御率4・12に終わったが、シーズン最後の登板は来季に向けて確かな光となった。

 金本監督は、シーズン終了後のオーナー報告会見で、岩貞と2人、厳しい言葉で奮起を促していた。「名前をあえて挙げるなら藤浪、岩貞。この2人が最低2桁は勝ってくれるものと計算していたのでね。来年、奮起してもらって。悔しさをぶつけてほしい」。期待するからこその猛ゲキだ。主戦として活躍は必要不可欠なはずだ。

 参加した秋季キャンプでは終盤に右肩を痛め、実戦登板を回避。だが、軽傷を強調するなど来年2月の春キャンプ参加に問題はない。現在も継続してキャッチボールを行っている。苦しんだ2年の経験を経て、3年ぶりの2桁勝利&ローテ奪取を目指す2018年。「自分自身のために投げられるように、しっかり投げたいと思います」と藤浪。エース“復肩”で13年ぶりのリーグ優勝を導く。

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