金本監督、交流戦貯金2で良しとする 悔し10安打完封負けも

 「交流戦、阪神0-1楽天」(18日、甲子園球場)

 1点が遠かった。阪神は10安打を放ちながら、今季4度目の完封負けを喫した。しかし交流戦を10勝8敗で乗り切り、貯金を2つ増やした。金本知憲監督(49)は「そこは良しとしないと」と前向きに話し、リーグ戦再開でいきなり迎える広島との首位攻防戦を見据えた。

 手も足も出なかったわけではない。10安打を記録し、得点圏に5度、走者を進めた。九回も2死から二、三塁の好機を作った。それでも、ホームに届かない。1点が遠い。最後は俊介が空振り三振に倒れ、ため息が響く。今季4度目の完封負け。金本監督は敗戦を悔やんだ。

 「(あと1本という展開を問われて)まあ、そういうこと。(交流戦最終戦で)今日勝てば良かったんだろうけど。最後、1点も取れずというのは悔しいけれど」

 チャンスを生かせなかった。初回、先頭からの連打で無死一、二塁となったが、クリーンアップの3人が凡退。三回は1死二塁から、中谷と福留が連続三振に倒れた。八回には1死一、三塁から福留が初球を打って二塁併殺に。中軸にチャンスでの1本が生まれなかったことが響いた。

 試合後、福留は報道陣の問いかけにも無言でクラブハウスへ。白星で交流戦を締めくくりたかったのは、誰もが同じ思い。それでも、3週間の交流戦18試合は10勝8敗で勝ち越しに成功。だからこそ、次に向けて前を向いていくしかない。指揮官はこう話す。

 「(交流戦)全体的に見れば貯金を2つできたということで、そこは良しとしないと」

 この日、敗れたとは言え、シーズンの流れを左右する交流戦で勝ち越せたことは大きい。現在、貯金は「10」という状況で首位・広島とのゲーム差も「3」。試合のない19日からの4日間を挟み、23日からのリーグ戦再開は、マツダでの広島戦となる。

 「交流戦明けで、マツダで広島戦というので、選手も(重要性を)十分分かってると思うから。ゆっくり休めて、打つ方の調子を上げていかないと。本当に」と金本監督。わずかに挟む休息と共に、修正を図り、敵地での首位攻防戦に向かう。

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