福留、頼れる主将打!3回同点タイムリー 能見熱投に「勝ちつけたかった」

 「阪神3-2中日」(30日、甲子園球場)

 試合展開を左右する場面。主砲の一振りが効いた。0-2の三回2死満塁。全身に期待を背負った阪神・福留が結果で応えた。2ボール1ストライクのバッティングカウントから狙いを定めた一打。ジョーダンの投じた143キロ直球を中前に運び、貴重な2点同点適時打をマークした。一塁ベース上で手をたたいたベテラン。「なんとかかえしたかった」と充実の表情で振り返った。

 頼りになる。この言葉がピッタリだ。初回に2失点した能見が粘って立ち直り気配をみせていただけに、貴重な“援護点”となった。「(能見が)点を取られたのは野手のミス。能見に勝ちを付けたかった」。ベテラン左腕の熱のこもった投球で、キャプテンシーに火がついた。白星を付けることはできなかったが「次は能見に借りを返したい」と次戦以降で必ず“恩返し”をすることを誓った。

 4月26日に40歳となったベテラン。年齢を重ねてきた分だけ、確立された類いまれな技術が身についている。一塁に走者を置く場面。左打ちの福留からすれば走者の動きは見にくい。だが、バットを構えた右肩越しでも全てが見えている。

 ランナーのスタートが悪ければ「カットできる」と、ファウルで助ける。二遊間のベースカバーの動きを瞬時に見分け、どちらが入るかによって空いたスペースに狙い撃ちする。「まずはボワーッと全体を見て、そこから投手に絞っていくイメージ」と福留。道を極めた者にしか分からない卓越したバットコントロールは衰え知らずだ。

 虎の主将が見せるワンプレーがチームを救う。必ずまた、虎党を歓喜の渦に包んでくれるはずだ。球界を代表するプレーヤーの一挙一動から目が離せない。

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