北條、オレが遊撃打! 侍相手にも右へ左へ2安打

 「WBC強化試合、阪神4-2日本」(3日、京セラドーム大阪)

 オーダーに並んだライバルの2人。遊撃のレギュラーを争う鳥谷の前で、阪神・北條はやるべき事に徹した。1番打者として、勢いをつけるために-。その思いが詰まった安打が、侍ジャパンに立ち向かう若虎のエネルギーへ変わった。

 「とにかく1打席目を大事に」と北條。初回、昨季14勝右腕の武田に追い込まれながらも、外角146キロの直球をきれいに右前へはじき返した。

 この一打が起点となって先取点を奪うと、五回の第3打席では「代わりばなの直球を意識して」と平野が投じた初球のストレートを強振し、三遊間を破った。ライバルの鳥谷が“初実戦”で調整途上の中、好調を見せつける2安打。ただ打っただけではなく、打線全体を俯瞰(ふかん)してのマルチ安打だけに価値がある。

 キャンプ中の実戦から常に1番を任されてきた北條。「1番が見逃し三振したり、直球に振り遅れたら後の打者に悪影響を与える」と、切り込み役としてあるべき姿を学んだ。2月16日のサムスン戦の第1打席で直球を痛烈に左前へ運び、一挙5得点の起点に。成功体験が背番号2に確かな自信を植え付けた。そしてこの日も、侍ジャパンに挑む姿勢を背中で示した。

 遊撃争いで北條優勢の現状を明かしていた金本監督は「調子の波があるから、勝負は開幕から。そこにちゃんと合わせられるように」と要求。本人も「いい時ばかりではないので、結果だけではなく、内容も求めていきたい」と力を込める。一線級から放った2本のヒットは、確かにレギュラーとしての資質を示していた。

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