北條よ、極短バットでつかめ!3割15発打法 金本監督「アーチ増産」計画

 金本監督が見守る中、短いバットで打撃練習する北條(撮影・飯室逸平)
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 阪神・金本知憲監督(48)が10日、甲子園での秋季練習で、北條史也内野手(22)に対して「アーチ増産計画」をスタートさせた。この日から、よりバットをしならせるような体の使い方を覚えさせるため、通常より10センチ短い「極短バット」で打撃練習に取り組ませた。今季5本塁打だった北條に来季以降、打率3割、15本塁打以上という数字を目標として期待を込めた。

 守備練習を終え、打撃練習に移ったところで新兵器がお披露目となった。北條が従えたのは「極短バット」だ。ティー打撃のみならず、フリー打撃でも相棒として使用。快音も響いた。金本監督は笑顔で狙いを明かした。

 「短いバットは扱いやすいけど、しなりにくいでしょ。飛ばないでしょ、距離も。短いし。そういうバットをしならすため、その体の使い方を覚えるために。意図して短いバットで遠くに飛ばす、意図してしならせる動作を覚えてもらう目的」

 新たに製作させたのは、北條が通常使用する85センチのものより10センチ短い75センチのバット。「マートンも短いバット持ってたし、筒香なんかも持ってるらしいね」。侍ジャパンの小久保監督やヤンキースなどで活躍したA・ロッドも、短いバットで練習を行ったという。あえて北條に取り組ませたのは「アーチ増産」の期待があるからだ。

 「将来的に15(本)は絶対打てると思う。打率が下がったらダメだよ。3割以上、15ぐらいはいけると思う」

 北條のタイプを考えた時に、まず小技などをしっかり…と考えがちだが、長打を打てるバッターだという認識がある。今季は5本だったが「後半戦の打撃を見てたらね、角度付けるのうまいしね。いいライナー打ってたし」とセンスは見抜いている。15本塁打という数字は、決してリップサービスではない。

 実際、この日のフリー打撃でも、北條は短いバットで柵越えを披露。「(短いバットで)フリーバッティング打てるのかなと思ったけどね。簡単に打っちゃったね」とのみ込みの早さに舌を巻いた。北條自身も、納得してこの練習を継続していく考えだ。

 「大きいのは打ちたいと思ってますし、そのためにもこの練習からしっかりやっていかないといけない」と北條。すでに通常より長くて重い2種類のバットも製作済み。計4種類のバットを使い分けながら、打撃力アップを目指す。並行して肉体強化を図り、大変身への土台を築いていく。

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