「捕手・原口」の合否期限あと5カ月 金本監督決めた!肩の状態など見極める

 「阪神秋季練習」(9日、甲子園)

 阪神・金本知憲監督(48)が、原口文仁捕手(24)の「捕手としての適性」を来春2月のキャンプ終了までに判断すると初めて明言した。秋季練習初日のこの日、金本監督は原口に直接打撃指導を行い、弱点克服を指南。今季打率・299だった打力をさらに向上させ、打者としての進化を願ったが、正捕手としての期待値は封印した。送球難の要因でもある右肩の状態を5カ月間で見極める。

 もどかしい…。会見に応じる金本監督の顔にそう書いてあった。秋季練習の初日、原口に期待する数字を聞かれると、指揮官は「う~ん」と首をかしげた。打撃ケージの脇で直接指導する熱血ぶりを見れば、期待値の高さは群を抜いている。それでも、シンデレラボーイの未来図を描けないジレンマがある。

 「それ(数字)は見えにくいね。どこのポジションで、どの程度試合に出るのか、まだ出場の機会が見えないから、(目標の)数字としては分からない」

 原口は来季どんなポジションをつかみ取っているのか。捕手なのか一塁手なのか、それとも…。

 この日、原口本人が「もちろん、そうです」と言ったように、希望はあくまで捕手。その意向を知る金本監督も挑戦権を与えるつもりだ。「打てる捕手」がレギュラーをつかめば、今季セ・リーグの最低打率に沈んだ貧打戦に厚みが増すことは確か。ただ、重い課題を克服することが絶対条件にもなる。

 「(今季の)最後は一塁をやったりもしたけど、来年はまだ…。(捕手をやるには)やっぱり肩の状態だよ、正直…。秋と来年の春まではキャッチャーとして見るよ、一塁と併用させながら…」

 今季、原口の盗塁阻止率は・233。小林(巨人)の・356、石原(広島)の・333ら他球団の正捕手と比べるまでもない。14年に右肩を痛めて以来、送球難を抱えることは原口自身、自覚する。守備面のウイークポイントさえ克服できれば、主戦捕手への道は大きく開ける。金本監督は来春2月のキャンプ終了までをリミットに設定し、まな弟子のポジションを「見極める」と初めて明言した。

 「肩の状態が悪いと捕手としての練習がなかなか…。どちらかといえば肩の調子を上げるリハビリトレーニングをやらせるように、トレーナーには言ってある。この秋にどう鍛えて、春に“捕手としていけるじゃん!”となるのか“捕手としては厳しい”となるか。このひと冬を越してみないと分からない。そういった意味でもきょうが第一歩ですから」

 矢野作戦兼バッテリーコーチは4日、来季の正捕手を「1人か2人に絞る」と話した。今季は6捕手がマスクをかぶり、扇の要が定まらなかったことも4位低迷の要因だ。原口は規定打席に79打席足りなかったものの、打率・299、11本塁打の打力はライバルを凌駕(りょうが)する。FAや新助っ人次第で一塁は不確定要素が強い。来春2月までの5カ月間、捕手原口の適性が試される。

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