金本監督円陣でゲキ 5点差で諦めるな

 「交流戦、阪神4-8ソフトバンク」(19日、甲子園球場)

 沈黙する虎打線に、阪神・金本知憲監督(48)が猛ゲキを飛ばした。七回の攻撃前、「淡々とプレーするような選手はいらない」と一喝。その直後に選手は奮起したが、反撃は遅かった。王者ソフトバンクの壁は厚く、これで日曜日は引き分けを挟んで6連敗。それでも指揮官が求める「諦めない気持ち」は見せた。20日は交流戦最終戦となるオリックス戦(甲子園)。絶対に勝利で締めくくる。

 願いを乗せたジェット風船をBGMに、鉄人指揮官のゲキが飛ぶ。点差は5点。残りは3イニング。まだ逆転のチャンスはあると信じていた。同じだけの熱さが欲しかった。「諦める点数じゃないぞ、と。七回で5点差で」。訴えたのは七回の攻撃前。ベンチ前の円陣で、金本監督が思いを強くぶつけていた。

 「そこでやっぱり、諦めてね、諦める姿勢というかそこで諦めるような淡々とプレーするような選手はいらないという、そういうことは言った。一番欠けているところなんで」

 その直後の攻撃。1死三塁から中谷と北條の連続適時打で3点差に縮まった。「北條なんか粘ってヒット打ったんだから。でも、言ってなかったら打ってなかったんじゃないかと思ってしまう」。意地の2点は認めても六回まで4安打無得点。スタートからそういったものを見たかった。

 「見せてくれたというか最初から見せろと。主力がいての若手だと思うしね。今、主力が上がってこないから。逆に若手が、逆に俺らだけで頑張ってやるぞという気持ちが欲しかったんでね」

 現状、チームの主軸となる鳥谷らが本調子ではない。この日はゴメスが不調でスタメンから外れた。そういう状況だからこそ「若手が(大事なのは)今日は俺らで勝つという気持ち、ですよ。相手がどこであれ関係ない」と反発力を求めた円陣だった。ただでさえ強いソフトバンクが相手だから余計に、だ。

 「そこ(諦めない気持ち)が原点だと思うしね。ソフトバンクみたいに強かったらいいよ。普通にやっておけば勝てるんだから。(阪神はまだ)弱いチームなんだから」

 セ・リーグ勢唯一の勝ち越しはならず、逆に負け越したソフトバンク3連戦。この日は阪神の11安打4得点に対し、7安打8得点のソフトバンクに敗れた。四球も絡んだとはいえ、投手陣が満塁弾とダメ押しのソロ弾を浴びた一方で、打線は14試合連続で本塁打ゼロとなった。

 借金は今季最多の「5」。「(ソフトバンクは)いいところで一発ね、ワンチャンスでパーンというね。それが強いチームの象徴でしょ」。勝ちきるのであれば、技術的なこと以前の最低限の気持ちが必要。王者から示された強さ。この敗戦を生かさないと、同じ位置にたどりつけない。

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