手負いの福留3安打&好守の孤軍奮闘

 「中日5-0阪神」(6日、ナゴド)

 どれだけ活躍しても、白星につながらなければ喜べない。阪神・福留が猛打賞と、好守で孤軍奮闘。それでも敗戦後は無表情を貫いた。「負けたら何もならん」。短い言葉に悔しさをにじませた。

 4試合連続4番で先発。若松からは初回1死一、二塁で右前打を放ち、六回2死も中前へライナーを運んだ。

 七回には守備でも魅せた。2点を先制されて、なおも2死満塁。大島のライナーに前進し、地面スレスレで好捕。ポジショニングと抜群のスタートで追加点を阻止した。

 すると、直後の打席でも諦めない姿勢を体現した。八回2死一塁で、浅尾にバットを折られながら中前打。6試合連続打点はストップしたが、5安打0封負けの中で、ベテランの存在感は際立った。

 8月11日の中日戦で負傷した右手中指を、5日の中日戦でさらに痛めた。六回にファウルを打った際、表情をゆがめた。その後、左前安打を放って代走を送られると、トレーナーと三塁ベンチ裏へ向かっていた。

 一夜明けたこの日も、状態は思わしくなかった。練習では中指の甲側にテーピングを張り、動きを制限していた。

 アップ前には中日・藤井らのバットを握り、患部に負担が掛からない型を探した。ティー打撃中には関係者を通じて中日・松井佑のバットを入手。フリー打撃では自身のバットと、荒木のバットとともに感触を確かめた。その結果、試合では荒木のバットを使用。最善の方法を模索して快音へつなげた。

 8日からは甲子園で2ゲーム差の3位・巨人と3連戦。混戦を勝ち抜くためには、最低でも勝ち越さなければならないが、気負う様子はない。「どの試合も大切になる」。福留は先を見ず、目の前の戦いに全力を尽くす。

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