「阪神・新入団発表会」（８日、大阪市内）

　阪神のドラフト１位・横山雄哉投手（２０）＝新日鉄住金鹿島＝が、巨人キラー襲名を宣言した。対戦したい打者に阿部を挙げ「自慢の直球で三振を取れたら」と意気込んだ。背番号は１５に決定。能見に憧れる左腕は、伝統の一戦での登板を心待ちにした。

　阪神のドラフト１位として入団する自覚であり、横に座った和田監督への意思表明だった。初めて縦じまに袖を通して迎えた新入団会見。横山が頼もしい言葉を並べた。

　「伝統の一戦で自分が投げて勝てれば、それに越したことはないと思う。強力打線と言われているけど、阪神のユニホームを着て、ねじ伏せることができればいいなと思う」

　よどみない口調で巨人キラー襲名を約束。さらに自らを律するように強気な言葉を並べた。対戦したい打者に阿部の名前を挙げ、「自慢の直球で三振を取れるように頑張りたい」と挑戦状をたたきつけた。

　リーグ３連覇を果たした強力打線を、手玉に取る青写真も描いている。「自分の生命線は内角を攻めること。そこを攻めないと抑えられないと思うので、突いていきたい」。１１月の２１Ｕワールドカップで記録した最速１５１キロの直球で、大胆に懐を攻めるつもりだ。

　入団会見では強敵に挑む上で不可欠なハートの強さも見せた。「最初は緊張したけど、案外考えていたことを話せた」。テレビカメラが並び、無数のフラッシュが光る中でも、返答に詰まることはなく、笑顔を見せる余裕があった。

　背番号は１５に決定。「評価に応えたいし、それ以上の結果を出していきたい。背番号までとはいかなくても、高く目標を立てるのはいいことだと思うので、先発なら２桁は勝ちたい」と表情を引き締め直した。

　目標の選手には、球団歴代７位タイの巨人戦１８勝の能見を挙げた。「自分の投球スタイルに似ているし、マウンドでの腕の振りもいいので、目標としている」。先輩同様に巨人打線を攻め続け、その先にあるエースの称号を目指す。