藤浪 空気変える!ヤ球させない

 1日のヤクルト戦(倉敷)に先発する阪神・藤浪晋太郎投手(20)が6月30日、甲子園での投手練習に参加。4位に転落したチームの空気を変える好投を誓った。前日29日の試合中に左脇腹の異変を訴えた能見は登録抹消された。調子を上げてきた右腕が“能見ショック”を振り払う。

 チーム全体に重苦しい空気が漂う。交流戦から続く5連敗でとうとう4位に転落。5位ヤクルトも3ゲーム差と迫ってきた。シーズン中盤に訪れた最大の正念場。この苦境を、藤浪が救う。

 「チームとして空気が良くないと思うのでしっかり流れをつくれるように自分の仕事を全うしたいと思います」

 ヤクルトとは今季、初対戦。主軸のバレンティン、畠山を故障で欠くが打線は強力だ。好調の山田、川端、雄平をはじめ3割打者がズラリと並び、チーム打率・285、354得点はリーグトップを誇る。藤浪は「バレンティン、畠山さんはいないですが、チームとして点を取っている印象が強い。いやらしい野球をされないように自分の仕事をしたい」と力を込めた。

 得意の夏場を迎え、状態は上向きだ。前回6月17日の日本ハム戦(甲子園)では8回4安打1失点。自己最多13三振を奪う力投で、チームのサヨナラ勝利を呼び込んだ。リフレッシュを兼ねて実戦は2週間ぶりとなるが、24日に登板したフリー打撃では、柴田、今成に対してキレのある直球を投げ込んだ。29日に入ったブルペンでも「ボール自体は悪くないと思う。いつも通り調整したつもりです」とリラックスした表情で振り返った。

  初倉敷不安なし

 倉敷マスカットスタジアムは初めてだが、不安はない。「地方は米子でも投げていますし、自分の歩幅を合わせたら大丈夫。試合の中で対応していきたいです」。地方球場で初先発した5月13日・広島戦では7回6安打1失点と好投しており、自信をにじませた。

 前日29日に左脇腹の異変を訴えた能見は、登録抹消が決まった。流れを変えたい倉敷の一戦。若きエースが、眼下の敵をたたき“能見ショック”を吹き飛ばす。

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