メッセ伝説!48年ぶり聖地3戦連続完封

 「阪神4‐0DeNA」(17日、甲子園)

 どこかの国の大統領は“野球は8対7が一番面白い”と言ったらしいが、阪神ファンにとっちゃ完封勝利が一番痛快に決まってる。ランディ・メッセンジャー投手(32)がDeNA打線を3安打に封じ込め自身2試合連続、甲子園に限れば3試合連続となる完封勝利。1966年の村山実以来の偉業達成。ランディ最高や!

 力強く右拳を突き上げた。最後はバルディリスを内角フォークで空振り三振。メッセンジャーが11日・巨人戦に続く2試合連続完封、甲子園に限れば3試合連続の完封。村山実、バッキーに並ぶ大記録の達成で重い歴史の扉を開き、レジェンドたちを聖地によみがえらせた。

 お立ち台を終えたメッセンジャーは「最高の気分だ。完封はいつも狙っているからね。バッキー?分からないな。記録は60年代だろ?まだ生まれていないよ」と満面の笑みを浮かべた。

 最速153キロ直球とカットボールで左打者の内角を攻めた。奪三振は9つ。決め球のフォークに加えて緩急を生むカーブも効果的だった。八回まで、先頭の出塁を許さず、DeNA打線をまったく寄せつけなかった。

 八回1死一塁では代打ブランコを迎え3ボールになった。「コントロールミスが続いて少しイラッとしたけどその後、必ず振ってくると思った。コントロールミスだけはしないように。幸運にもフライになって良かった」。最大の難所を切り抜け、九回のマウンドまで突き進んだ。

 「もっといいピッチャーになりたいんだ」

 開幕前、メッセンジャーは何度も言った。米国・ネバダ州で過ごした少年時代に、あこがれたのはノーラン・ライアンだった。メジャー通算324勝を挙げ野球殿堂入りも果たした伝説の右腕。「ライアンは誰もが知っているパワーピッチャーだからね」と夢中になった。フォームをまねてキャッチボールを繰り返した。「今もいいピッチャーからいいところを取り入れて、もっといいピッチャーになりたいんだ」。気持ちはあの頃のままだ。

 9回112球を投げきり、許した安打はわずかに3本。文句なしの結果に和田監督は、「今年は非常にコントロールが良くて、安定している。きょうも打たれそうな感じがなかった」と最敬礼した。

 次回先発はソフトバンク戦が有力だ。「過去よりも良い成績を残したいね」。フル回転の準備はできている。メッセンジャーの熱投が、チームに勝利を呼び込む。

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