掛布DC、打撃投手で若虎を徹底分析

 阪神・掛布雅之DC(58)が28日、鳴尾浜で新人合同自主トレを視察し、安芸キャンプで打撃投手を務める考えを明かした。ただボールを投げるだけでなく、正面からスイングの形をチェックするのが狙い。360度の視点から若虎を分析し、育成につなげていく考えだ。

 グラブを手に持った掛布DCが右肩を回し始めた。近くにいた中村2軍外野守備走塁コーチに声をかけ、キャッチボールを開始。時おり、笑みを浮かべながら15分間の肩慣らしを行ったミスタータイガース。力強くこう言い切った。

 「キャンプでは投げるよ。まだまだ北條なんて、赤子の手をひねるみたいなもんだよ!!」。25年ぶりの現場復帰となった昨秋のキャンプでは打撃投手を務めることはなかった。だが今春の安芸キャンプでは打撃投手が帯同しないため、若手のフリー打撃は首脳陣やスタッフが投げなければならない。

 もちろん掛布DCの意図はただ投げるだけではない。重きを置くのは正面からのチェックだ。「肩の開きなんか見ることができるし、解説者のときはセンターカメラのところからよく打者を見ていた」と明かすように、ケージ裏からでは見えない部分が、打撃投手を務めれば見えてくる。

 自身も現役時代、最も意見を求めたのが打撃投手だった。スイングの状態、打撃フォームの形など、一番近くで見ているからこそ分かる部分もある。入団4年目の1977年、開幕戦で満塁本塁打を放った際には、試合前に打撃投手から「スイングが速すぎて見えない。すごい怖い」と告げられた。

 その言葉を証明するように放って見せた“劇弾”。「本当に打撃投手の人ってよく見ているんだよね。僕もその角度から投げていて気づいたことがあれば、言ってあげようとは思っている」と掛布DCは明かす。

 ケージ裏からだげでなく、360度の視点を持って打撃指導に当たる方針。肩の状態も「悪くはない」と言う。投げるミスタータイガースが、若虎の長所短所を見つけだす。

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