藤浪誓った“28歳差星”山本昌に勝つ

 阪神の藤浪晋太郎投手(19)が29日、中日・山本昌投手(47)との「史上最大年齢差対決」を制する決意を口にした。年の差は実に28歳8カ月。親子ほど離れた2人は8月1日の中日戦(甲子園)で投げ合うことが予想されている。藤浪はこの日、甲子園の室内練習場で練習に参加。ブルペン投球などを行い、注目の対決に備えた。

 この夏、プロ野球史を塗り替える「史上最大年齢差対決」が実現する。19歳の藤浪と47歳の山本昌。親子ほど年が離れた2人が8月1日、甲子園で投げ合う。年の差は28歳8カ月。「記者の方的には書きやすいんじゃないですか」と笑ったスーパールーキーは、尊敬する大ベテランに投げ勝つ決意を口にした。

 「まだ分からないですけど、大ベテランの方と投げ合えたら貴重な経験になりますし、打席に立って勉強することもあると思います。もちろん試合なので勝ちにこだわってやっていきたいと思います」

 プロ30年目の山本昌は「1年でも長くプロでやりたい」と話すルーキーにとってあこがれの存在だ。自分が生まれた94年に山本昌は19勝を挙げ沢村賞に輝いた。幼少時代にはテレビゲームの中で見るキャラクターだった。「あの年齢でプロの一線級でやられてる方ですし、それだけの投球術や体のメカニック的なこともすごく極められている」と尊敬のまなざしを向ける。

 一方で試合になれば勝ちにこだわるのは当然。28歳8カ月という年齢差にも「相手ピッチャーと対戦するわけではない。試合になったら年齢とか言ってられない」ときっぱりと言い切った。

 中日とはプロ初対戦。恐竜打線について「右打ちでしっかりつないでくる。ベテランの方が勝負強いバッティングをしている」と印象を語った。大阪桐蔭の先輩・平田との対決には「高校の先輩ですし、思い切って勝負できればと思います」と真っ向勝負を宣言した。

 この日は甲子園の室内ブルペンで投球練習を行った。後半戦初先発した25日のヤクルト戦(神宮)ではプロ最短タイの4回3失点でKOされた。中西投手コーチから腕が横振りになっていると指摘を受けたが「先週に関してはかなり悪かった。(ブルペンでは)良くなってます。いっぱい引き出しは持っているつもりですし、修正はできると思います」と自信を見せた。

 史上最大年齢差対決の舞台は高校時代から無敗の甲子園。聖地を高校球児に明け渡す前の最後の試合でプロ1年生が球界最年長から“金星”を挙げる。

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