新井兄が口火先制打!まだお祭り男や

 「ヤクルト0‐12阪神」(24日、神宮)

 頼もしい男の一打が猛虎の激勝を呼び込んだ。初回2死一、二塁。阪神・新井がヤクルト先発・八木の投じた初球直球を、中前へはじき返した。「積極的にいこうと思っていた。いつもそういう気持ちでいるからね。打てて良かった」。こぼれる笑みに、充実感が漂った。

 和田監督が「ヨーイドンで流れを引き寄せた、新井の適時打が大きかった」と称賛だ。その後、今成の2点二塁打、そして弟・新井良の2ランと攻撃がつながり、一挙5得点。指揮官の言葉通り、新井の一撃が大きな攻撃の流れをつくった。

 「最初の試合、最初のチャンスだったから。結果が出て良かった。あそこで1点が入ると入らないとではね」と新井。これで16日の巨人戦から、3試合連続での先制打。そして3試合連続のマルチ安打となった。

 球宴でも第2戦でMVPを獲るなど、“お祭り男”の勢いは止まらない。ただ、それも不断の努力があればこそ。新井の好調を、和田監督は「(前半戦最後の)巨人3連戦で、これというものをつかんだんじゃないか。狙って打てる球を打っている」と解説する。

 その中で新井は「球宴の時も、後半戦を頭に入れてきた」と練習で自身を追い込み、昨夜の決起集会では仲間たちと優勝への思いを新たにした。「いい入り方ができた。また明日だね」。心身ともに充実。今の新井を止める手だては見当たらない。

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