西岡、5連敗で笑顔なき一発&猛打賞

 「DeNA6‐4阪神」(23日、横浜)

 結果が出ても表情は崩れなかった。約1カ月ぶりの一発&猛打賞も、チームが勝たなければ意味がない。試合後、阪神・西岡の厳しい視線がその事実を物語っていた。連敗を止められなかった悔しさが、胸中に充満していた。

 初回、左中間を破る二塁打で出塁した。先制点にはつながらなかったが、1点を追う三回の第2打席ではカウント2ボールから三浦のスライダーを右翼席へ放り込んだ。

 「(高城の)配球が2ボールになったらスライダー一本だった。スライダーに絞っていけた」。まさに狙い打った5月18日以来の2号同点ソロ。藤浪がKOされ、3点を追う六回先頭での第3打席は、右前打を放って反撃の姿勢をチームに、そして相手に示し続けた。

 交流戦終盤から打撃不振に苦しんでいたが、8度目の猛打賞は復調の確かな証し。だがそれもチームの連敗ストップにつながらなかったのが、もどかしい。打線は追い上げたが「負けは負けなんで。連敗するのが一番、良くない」と唇をかむ。

 今季初の5連敗。「今は野手と投手のかみ合わせが良くない。まだ半分も終わってないし、長いシーズン、こういう時期はある。絶対にいいときが来るから、今は辛抱するしかない」と背番号7は言う。

 リーグ制覇の道のりは簡単ではない。苦しみ、我慢し、そして光を見いだすことの重要性‐。やるべきことをやって復調への兆しをつかんだ西岡の姿が、今、チームに最も必要な要素だ。

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