榎田、広いファウルゾーンでレオ斬りだ

 阪神・榎田大樹投手(26)が4日、倉敷マスカットスタジアムで行われた投手指名練習に参加、先発予定の5日・西武戦に向け、広いファウルゾーンを生かす投球プランを明かした。直球を主体にファウルを打たせ、フライアウトを狙うなど投球術を駆使する方針。昨年の“松山の悲劇”のように暴投が致命傷になる危険性もあるが、地の利を最大限に生かす。

 甲子園よりも広いファウルグラウンドを生かさない手はない。ホームプレートからバックネットまでの奥行きは、日本の球場でも屈指の広さを誇る倉敷マスカットスタジアム。「ファウルゾーンが広いので、うまく打たせたいですね」。球場入りした榎田には、強力な西武打線を封じる戦略がおのずと浮かんできた。

 その心は“ファウルを打たせる”こと。普通の球場なら客席に飛び込むボールが、5日に先発予定の倉敷ではグラウンド内に落ちてくる確率が高い。そのため「しっかり真っすぐをストライクゾーンに投げて、ファウルを取れれば。直球にキレが出れば良いと思う」と対策を口にした榎田。出どころの見えにくい独特なフォームからキレのある直球を投げれば、必然的にフライアウトは増えてくる。

 指名練習ではマウンドの状態もチェックし、「ちょっと軟らかいけど投げてみないと分からない。バックネットまでの奥行きが広いマウンドは打者が近く感じるので」と好感触を口にした。ただ有利になる半面、気をつけなければならないのがバッテリーエラー。昨年7月3日の広島戦で九回2死からまさかの振り逃げで2者が生還し、逆転を許した苦い思い出が脳裏に焼き付いている。

 “松山の悲劇”と呼ばれる舞台となった坊っちゃんスタジアムは、倉敷とほぼ同じ仕様。「ワイルドピッチに気をつけたい」と自ら切りだし、「松山のことがどうこうじゃないですけど、ファウルゾーンが広いと一気に2つ(一塁から三塁へ)いかれる可能性があるので」と警戒感を強めた。

 ここまでリーグ2位の防御率2・31と安定した数字を残しながら、打線の援護に恵まれず2勝5敗と負け越している左腕。バッテリーエラーは痛打されなくても、失点に結びつく危険性が高い。特に榎田はフォーク、スライダーを決め球としているだけに、4月18日の巨人戦以来となる3勝目へ、直球のデキがカギを握る。

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