和田阪神今年はちゃうで!足攻でG倒

 「練習試合、巨人2-4阪神」(20日、沖縄セルラー)

 生まれ変わった猛虎が宿敵を撃破した。阪神は20日、巨人との練習試合を行い、今年最初の“伝統の一戦”を4‐2で制した。先手を取られながら足を絡めての逆転劇、そして中盤の追加点。昨季まで見せられなかった攻撃の形に、阪神・和田豊監督(50)も、手応えを口にしていた。

 若虎軍団で宿敵・巨人に勝利。今一番大事なことは、その事実だけだ。足を絡めた攻撃あり、中盤での追加点ありと、完勝とも言える内容。両チームともWBC日本代表合宿で主力を欠くが、和田監督は「同じような条件で勝ってくれた」と若虎の健闘をたたえた。

 「今年のタイガースは違うぞという姿を、見せていきたい」。指揮官が打倒巨人を語る上で、常に口にしていたフレーズ。その言葉、固い決意を感じた若い力が、実戦で体現して見せた。

 初回に1点を失った直後の二回だ。逆転後の1死一、三塁から一走・上本が、打者・大和の初球に二盗を決めた。さらに大和が左前適時打を放つと、その大和が初球に二盗成功。遊撃・大累が送球をこぼす間に、三走・上本が本塁を狙った。ここは惜しくもアウトとなったが、素早い仕掛けで攻撃にリズムを生んだ。

 和田監督は「この2人に関しては、高い意識を持ってやっている」と評価。失敗もある。だが、変革のためには挑戦こそが重要だ。「(チームで)足が速い遅いじゃなく、次の塁を狙っている」と和田監督。象徴的な場面が三回1死一塁だ。

 コンラッドへの4球目の変化球がワンバウンドとなり、捕手がわずかにはじくと、すかさず一走・マートンが二塁を陥れた。「いいスタートを切ったね。盗塁だけでなく、走塁を一層、チーム全体でやっていきたい」と、『足』への意識改革に手応えを感じていた。

 そして和田監督を一番喜ばせたのは、2点リードの六回。代打・坂が中越え三塁打で出塁し、小宮山の中前打で貴重な4点目。昨季、どうしても奪うことができなかった中盤での追加点だ。

 「去年はこれが取れずに苦労した。点を取った、その後の1点というのを追求していきたい」

 前日、今年最初の巨人戦を前に和田監督は「若い選手も巨人に対しての思いがないと」と、打倒Gへの意識を強く求めていた。期待に応えての勝利。この日は練習試合?そんなことは関係ない。

 「このチームに対しては強い意識を持たないと。どんな試合でも、負けないという気持ちでやっていく」。勝利という事実の積み重ねこそが、覇権への道。生まれ変わった猛虎。その一端は見せた。

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