福留「WBC必勝法」能見&鳥に伝授だ

 阪神の福留孝介外野手(35)が20日、阪神からWBC日本代表候補に選ばれている能見篤史投手(33)、鳥谷敬内野手(31)に「WBC必勝法」を説いた。過去2大会に出場して2連覇に貢献したベテランV戦士は、06年の第1回大会で経験した誤審を例に挙げて、日本での感覚を忘れることを活躍のポイントに挙げた。

 何が起きるか分からない国際大会。これまでの感覚に頼らず、先入観も捨てて向き合う方がいい。福留が能見と鳥谷に期待を込めてアドバイスを送った。

 「日本の感覚の野球は捨てた方がいい。(WBCと日本野球は)別のものだと思ってやるぐらいの方がいい」

 忘れられない象徴的な場面がある。06年の第1回WBC第2ラウンド初戦の米国戦。同点の八回1死満塁。岩村の左飛で三塁からタッチアップした西岡は、本塁に生還して一度はセーフと判定された。しかし、米国の離塁が早かったという抗議で判定が覆された。

 一塁走者だった福留は“誤審”を目の前で目撃。「何でもあるからね」と当時を苦笑いで振り返る。アウトやセーフだけではなく、ストライクやボールの判定も日本とは大きく違う。「審判に判定でやられると『えーっ!?』となって後に引きずったりする」と対応力もポイントに挙げた。

 福留は2人が最終的な日本代表に選出されることを切に願っている。自身は他国との真剣勝負から多くの財産を得た。

 「(研究して)頭で理解することも必要だけど、経験することで勉強になる」。19日に自主トレ先のハワイから帰国したばかり。チームには合流していないが、新たなチームメートの活躍を心から祈っている。

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