「解雇は妥当」元琴光喜の請求を棄却
野球賭博問題で日本相撲協会を解雇された元大関琴光喜の田宮啓司さん(37)が、「解雇の処分は重すぎる」として大関の地位確認を求めた訴訟は12日、東京地裁(竹田光広裁判長)で判決があり、請求は棄却された。竹田裁判長は「大関という地位の社会的影響の大きさに照らせば、解雇は妥当だった」と判断した。
判決などによると、田宮さんは2010年6月に「賭博に関与したことを認める上申書を出せば厳重注意にとどめる」と協会から指示され、上申書を提出した。しかし協会は、田宮さんが以前の理事会の場で関与を否定していた点を重く見て、同7月に解雇を決めた。
田宮さん側は同様に関与を認めた他の力士の処分は軽く、平等性を欠くと主張。協会側は「必ず厳重注意にとどめるとは言っていない」と反論していた。
日本相撲協会は「協会の判断が正しかったと証明された判決」との談話を発表。田宮さん側は、判決を不服として控訴する方針を示した。