「警察署に連れていって」80歳過ぎの祖母が孫にお願い→「勇気ある決断」「すばらしい」理由に感心の声広がる

 6人の子どもを育てるママ「ともちゃ」さんはこの夏、家族とともに祖母宅へ泊まりがけで遊びに行きました。久しぶりに会った祖母は、孫であるともちゃさんにこう切り出しました。

 「連れていって欲しいところあるんじゃけどいいかな」

 祖母が望んだ場所は、なんと「警察署」。

 驚いたともちゃさんが理由を尋ねると、祖母は胸の内を明かしました。

 「最近高齢者の事故多いじゃろ。80歳超えて、もし何かあってからじゃ遅いけん。ボケる前に警察行って、免許返納したいんじゃ。ひとりで行く勇気ないけどあんたおったら心強い」

 実は、ともちゃさんと母親は、そろそろ祖母に免許返納を促す時期だと話し合っていたところでした。

 「こちらから『おばあちゃんそろそろじゃない?』って声かけしなければいけない時期かなって母と話してたので、自ら進んで返納を考え行動しようとしている祖母がかっこよく、素晴らしいなと思いました。車がないと少し不便な土地なのでよく決断してくれたなと」(ともちゃさん)

 ともちゃさんは免許返納に付き合ったそうで、「運転免許取消申請書に書いて提出し、同時に免許証を返納しました」。

 返納後の様子は。

 「祖母は少し寂しそうな表情をしてるような気がしました。私が『大丈夫?』って聞くと『あぁスッキリした!』って笑顔で言うもんで安心しました。そのあとみんなでおいしいもの食べに行きました」(ともちゃさん)

 「昔から自分に厳しく行動力が半端ない」という祖母らしいエピソード。ともちゃさんは今回の出来事を自身のX(@tomocha_kabu)に投稿し、フォロワーに共有しました。ネットユーザーの間では「勇気ある決断」「すばらしい」「しっかりされている」「長生きしてほしい」などの反応が相次ぎ、感心する声が広がっています。

     ◇

 警察庁の発表によると、2024年に運転免許証が自主返納された件数は42万7914件。前年から4万4957件増加しました。75歳以上が返納したケースは、全体の約6割の26万4916件、75歳未満は16万2998件。75歳以上の免許保有者は2024年末の時点で789万7762人です。

 免許証の自主返納の手続きは、警察署や各運転免許センターで行っています。詳細は、居住地の警察の公式サイトなどで確認を。

(まいどなニュース・金井 かおる)

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