「人生最高のきゅうりサンド」が完成!料理人が研鑽を重ね作った美しい断面に称賛の声
料理人が「数年にわたってログをひたすら積み重ね、0.1g単位、1㎜単位で頂を目指してきた」先に完成させた「人生最高のきゅうりサンド」が「X」に投稿されました。
きゅうりの薄さ、重ね具合、そしてパンの厚み、全ての要素の調和がとれた美しいサンドイッチです。無駄を削ぎ落とし切ったストイックな断面からは、ある意味、これこそが究極の「萌え断」ではないか、と見る者に感じさせる説得力があります。
「写真を見てもらったところで特に誰に何が伝わるわけでもないとは思うんですけど、今日は人生最高のきゅうりサンドができました。
決して偶然ではありません。
数年にわたってログをひたすら積み重ね、0.1g単位、1㎜単位で頂を目指してきた。
この執念を、もう少し生産性の高い方向に向けたい人生だった。」
こんなテキストとともに「きゅうりサンド」の画像を投稿したのは、南インド料理店「エリックサウス」の総料理長として知られる「イナダシュンスケ(稲田俊輔)」さんのアカウントです。
口に入れると、パリッ、とみずみずしいきゅうりの香りが広がりそうなこのサンドイッチを称える声が寄せられました。
「こんばんは イギリスでは貴族が自家製のキュウリでサンドイッチを作るのがステータスだったそうです 研究の成果が出ていますね」
「このキュウリの重なり具合とパンの厚みが、最適の調和を齎すのですね。切り口も美しいですね」
「きゅうりサンド作りは1番QOLを上げる行動ですよ!」
「本当に美しいきゅうりサンドですね。 ついしげしげと見つめてしまいました。 絶対美味しいですね、よだれを飲み込みました。」
■「シンプルなきゅうりサンドはハッとするほどおいしい」
イナダさんにこの「人生最高のきゅうりサンド」についてお聞きすると「0.1g、1㎜単位、というのはもちろん半ば冗談ではありますが、様々に試行錯誤してきたのは確かです。もっとも、試行錯誤しようとしまいと、シンプルなきゅうりサンドはハッとするほどおいしいものなので、皆さんもまずは適当に作ってみることをお勧めします」といい、続けて「僕は写真のように、きゅうりはあまり薄すぎず、塩は軽く当てつつもパリッとした食感を残すというやり方に落ち着きました」と完成に至る経緯を教えてくれました。
また「いずれにしても、たっぷりすぎるくらいのバター(からしバター)は必須です」とのことで、さらに「マヨネーズだと簡単においしくなりますが、それだときゅうりサンドとしての特別感が薄い気がして僕は使いません」とイナダさんは言い切りました。
■気になるレシピは?
「マヨネーズだと簡単においしくなりますが、それだときゅうりサンドとしての特別感が薄い気がして僕は使いません」とするところに、ぴしり、と筋の通ったイナダさんの仕事への姿勢が感じられますね。気になるつくり方については「詳しいレシピは、今年の年末に発刊予定の『ミニマル料理』シリーズ第3弾に収録予定です」(イナダさん)とのことです。
【稲田俊輔(イナダ シュンスケ)さんプロフィール】
稲田俊輔(イナダ シュンスケ)さんは現在、料理人、飲食店プロデューサー、著作家として活躍中。京都大学を卒業し、酒類メーカーでの勤務を経て、様々な飲食サービスの立ち上げやメニュー開発に従事した後、2011 年、東京駅ヤエチカ(八重洲地下街)に南インド料理店「エリックサウス」をオープン。同店の総料理長をつとめつつ、レシピ本などの執筆活動にも励む。「ミニマル料理 最小限の材料で最大のおいしさを手に入れる現代のレシピ85」(柴田書店刊)で「第10回料理レシピ本大賞 in Japan 2023特別部門【プロの選んだレシピ賞】」を受賞。 同シリーズ第二弾「ミニマル料理 「和」最小限の材料で最大のおいしさを手に入れる和食のニュースタンダード」に続き第3弾が2025年末に刊行予定。
(まいどなニュース特約・山本 明)




