170匹以上を幸せに導いた パナソニックが保護犬猫の譲渡会を続ける理由  

保護犬猫の譲渡会は、保護団体や自治体などが実施するものが多いですが、総合家電メーカー・パナソニックは2022年以来、「保護犬猫譲渡会」を実施しています。これまでにのべ1万3千人以上が来場し、170匹以上の譲渡に繋げています。

意義ある取り組みだと思う一方、「なぜ家電メーカーが保護犬猫譲渡会を?」という疑問もあります。担当者に開催に至った経緯と思いを聞きました。

■自社製品を通した「保護犬猫活動」がきっかけに

「パナソニック保護犬猫譲渡会」の初開催は2022年。担当者は「それ以前から保護犬猫にかかわる活動を積極的に行っていた」と話します。

「次亜塩素酸 空間除菌脱臭機『ジアイーノ』という当社の製品を保護団体さんに寄贈したり、SNSでのアクション数に応じた寄付金をお渡しするなどの活動を行っていました。こういった活動の中で、『譲渡会の場が欲しい』と保護団体さんからリクエストをいただき、2022年に第1回を実施しました。ご参加いただいた保護団体さま、来場者方々からも継続的な開催を望む声をいただき、以降3回開催。4月27、28日には第4回を開催することにしました」

「来場者の方からは、『譲渡会には興味があるものの、どの団体の会に足を運べばよいのかわからなかった』という声も多く寄せられ、毎回6割以上もの方々から『譲渡会というものに初めて参加した』という反響が寄せられています。犬猫を家族として迎える場合、『保護犬猫の譲渡』という選択肢が身近なものであることを示しながら、新しい家族との出会いの場になっていると自負しています」(担当者)

■保護犬猫の現状や活動を学べるコーナーも

一方、毎回の開催で内容をブラッシュアップしているのもの特長。来場者・保護団体の声をできるだけ反映させています。

「最優先にしているのは『参加する保護犬猫の負担をできるだけ少なくすること』ですが、開催スペースや運営方法などは毎回検討を重ね、1匹でも多くの出会いにつながることを目指しています。4月27、28日の開催では、『どうして保護犬猫が存在するのか』『保護活動の具体的な内容とは』といった『学び』についてもブラッシュアップをし、映像やパネル展示のほか、専門家から直接話を聞けるトークステージなども用意しています」(担当者)

保護犬猫と来場者が対面する「譲渡会コーナー」についても、前回よりも約2倍に拡大。譲渡会エリアへの来場は事前申し込みが原則ですが、見学できるエリアを設けているのも、ブラッシュアップされた運営のポイントだそうです。

「できるだけ余裕のあるスペースで保護犬猫のストレスを軽減させ、『普段の様子』に近い状態で、飼い主候補さんに感じていただきたいと思っています。また、保護団体には譲渡見込みが難しい子、高齢や病気によって医療費がかかる子もいます。こういった子たちのサポートに繋げるためのチャリティマーケットを開催します」(担当者)

■「一緒に暮らす動物たちも同じ家族である」

パナソニック保護犬猫譲渡会では、保護団体の垣根を越え、あらゆる角度から保護犬猫の支援や譲渡につながるための取り組みがされています。担当者は「保護犬や保護猫を譲り受けて暮らすことが当たり前になれば、不幸な犬猫を減らすことにつながる」として、「『くらしを便利で豊かに、人や社会が幸せになること』を目指すパナソニックにとって『おなじ家で一緒に暮らす動物たちも家族である』と考えています。そして、人と動物が家族として一緒に暮らす尊さはどこでお迎えした子でも同じです。犬も猫も、家族みんなが幸せに暮らせる社会になるように、取り組んでいきます」と話しています。

パナソニック保護犬猫譲渡会2024

https://panasonic.jp/pet/adoption_event24_tokyo.html

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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