「赤い糸で繋がっていたんだ」最後のチャンスで出会った姉妹猫「天使がうちに舞い降りた」転嫁行動も乗り越え、かけがえない家族に

■赤い糸

ノンノちゃん(Non-no・3歳・メス)とルミちゃん(Lumi・3歳・メス)は、2020年8月初旬、個人で保護活動をしている人に小樽市内の住宅地で保護された。生後2~3ヶ月の野良猫の姉妹だった。保護主は札幌の保護団体ツキネコ北海道に里親探しを依頼したそうだ。

北海道在住のOさんは、実家を出た後に母が猫を飼い始めた。その猫に会うことがいつしか帰省の第一の目的になり、「いつか自分も猫と暮らしたい」と思うようになった。

「猫を迎えるなら保護猫を姉妹でと決めていました。猫を迎えようとしてネコジルシやジモティの里親募集に応募したり保護猫カフェへ足を運んだり、かなり長い間活動しました。でも、不思議なくらいご縁が繋がりませんでした」

意気消沈して諦めかけていたOさんだが、ちょうどその頃ツキネコカフェの譲渡会告知を見つけ、ラストチャンスだと思い行ってみたという。希望する姉妹猫には会えなかったが、1匹の女の子の猫に心惹かれた。

「その子にしようかとも思ったのですが、スタッフさんに『本当は姉妹で迎えたい』と伝えたところ、預かりボランティアさん宅にケア中の姉妹猫がいることが分かりました。2020年8月に会いに行って、その姉妹を譲渡してもらうことになりました。 あんなに探していたのに決まらなかったのは、この子たちと赤い糸で繋がっていたからだと思います」

■世界で一番愛おしい

9月4日、Oさんは2匹を引き取りに行った。

「うちは遠方だったので、2匹一緒に入れたキャリーケースで特急電車に乗り、私が連れて来ました。キャリーケースの中でノンノたんはずっと不安そうに鳴いていましたが、ルミたんはすやすやと眠っていました」

家に着いてキャリーケースを開けると、2匹ともひととおり家中を探検してからカリカリを食べ、水も飲んだ。夜、寝る時間になると、Oさんの部屋を出たところの階段で2匹一緒に就寝。

「一夜明け、まずはルミたんが私のベッドまでやって来て、私の目を見つめて世界でいちばんかわいい声でごあいさつ。天使がうちに舞い降りたと本気で思った瞬間でした。離れたところからずっと観察していたノンノたんも続いて膝の上に乗って来てくれました」

名前は、ノンノちゃんはアイヌ語で花という意味。ルミちゃんはフィンランド語で雪という意味だ。北海道と関係のある名前で、それぞれの毛柄のイメージからインスピレーションを得て名付けたそうだ。

ノンノちゃんは活発でストレートな性格。普段はけっこうジャイ子なのに、実は繊細で寂しがり屋だという。膝の上に乗るのが大好き、ニャルソックするのが日課だ。ルミちゃんはおっとりマイペース。穏やかで控えめ天使なのに、食い意地だけは別。抱っこされるのが大好きだ。

「姉妹ゲンカは日常茶飯事だけど、ノンノたんはルミたんのことが大好き。2匹は生まれてからずっと一緒で、避妊手術を順番にしたので1日だけしか離れたことがありません。ルミたんはノンノたんがいなくても全然平気だったのに、ノンノたんはルミたんがいないと一晩中鳴いていました。あと、わたしが泣いていてもルミたんは気づきませんが、ノンノたんはそっと寄り添ってくれます」

家に迎えて半年ほど経ったある日、Oさんの留守中に、何らかの原因で激しく攻撃的になる「転嫁攻撃」事件が起こり、一時期2匹一緒に過ごすことができなくなった。動物行動クリニックを受診してトレーニングすることにより転嫁行動を乗り越え、今では元どおり姉妹一緒に過ごすことができているそうだ。

「家族縁の薄いわたしにとって、この子たちは世界でいちばん愛おしい存在です。とにかくかわいくて、どんなに嫌なことがあっても、この子たちのお腹にモフモフすれば癒されます。うちに帰るのが楽しみで早く帰るようになり、どんなお出かけよりも、うちでこの子たちとゆっくり過ごす休日が何よりの贅沢になりました」

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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