空き家の前で寒い中、泣いていた子猫 新しいおうちでは先住猫とケンカ…気づけば仲良しの遊び相手に

■行き場のない子猫

TOMくん(生後3ヶ月・オス)は、2021年9月30日、愛知県名古屋市の、とある空き家の勝手口のところで鳴いていた。空き家の隣のアパートに住む夫婦がTOMくんを見つけた。ただ、そのアパートはペット不可だったので部屋に入れることができず、母猫がいないか探しながら里親を探して見守っていた。

愛知県に住む伊藤さんの長女は、TOMくんを見つけた夫婦の友人だった。伊藤さんはTOMくんの話を聞き、写真を見せてもらった。「まだとても小さい猫でした。夜は寒くなってきたし、どうしているんだろうと心配になりました。もし、誰も見つからないようならうちに来る?」ということになり、家族に迎えたという。

■みっともないお家

10月3日、保護した夫婦が家まで送ってきてくれた。来たばかりの時は、外で何を食べていたのか、便が緩く大変だった。トイレは、初日からちゃんとできたので助かったという。

とりあえず用意したケージは家にあった大型犬用のもので、身体が小さいTOMくんは、少し大きな隙間から出てしまった。伊藤さんは、慌ててマスキングテープでペタペタ応急処置をして出られないようにした。

「それはみっともないお家で(笑)。夜は少し鳴いていましたが、ちゃんと朝までケージで寝てくれたので大丈夫かなと思っていました」

何日かして、外出先から帰ってきたら扉をロックしていたのに、TOMくんは別の隙間から外に出ていた。伊藤さんは再びマスキングテープを貼りまくった。

「TOMはケージから出られなくなりましたが、ケージのお家はさらにみっともないことになりました(笑)。今もケージはみっともないまま置いてありますが、扉は全開で、トイレと水飲み場になっていて、自由に出たり入ったりしています」

■トミーではなくTOM、おっちょこちょいなママ

名前は、10月3日に迎えたので“TOM”にした。ビビビとなって決めた。「でも、よく考えたら、「『TOMにするなら10月6日じゃない?10月3日ならトミーじゃん』と!もう散々TOMと呼んでいたので、今さらトミーは嫌だな、TOMのままにしておこうということになりました。でも、それでよかったと今でも思っています。ビビビは最強!」

TOMくんはとても気が強いけど甘えん坊。そして賢い。歯がかゆいのか激しく噛みつくし、頭の上から撫でられるのが嫌いだが、全部がかわいいのだという。

先住猫のLuLuちゃんとTOMくんは、最初は全然仲良くなれなかった。最初は喧嘩しているのかじゃれているのか分からず、伊藤さんは心配で目が離せなかった。しかし、TOMくんがいい遊び相手になってくれたので、LuLuちゃんは寂しくなくなったようだ。

「追いかけっこをしたり、取っ組み合いをしたりしている姿を見ているだけで楽しいです。癒しでしかないですね。私の年齢を考えるとTOMが最後の子だと思うのですが、成長を楽しみに見守っていきたいと思います」

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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