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「障害をオープンにして働いたら、生きやすくなった」35歳で障害者になったぼくの体験 デメリットは?

高度に情報化が進み、効率化が進む現代社会。ストレスやパワハラなどで心の病や心の不調を訴え、病院に入院・通院は約420万人に上ると言われています。でも「障害者」としてオープンで働く事への抵抗は、まだまだ大きいのではないでしょうか。

ぼくは32歳でうつ病になり、3年の闘病を経て「精神障害者保健福祉手帳」を取得し、障害者雇用という道を選択しました。そして、充実した毎日を送っています。今回の記事では、ぼくが実際に感じた「障害をオープンにして働くメリットとデメリット」についてご紹介します。今、障害者手帳の取得を迷っているという方は、ぜひ参考にしてみてください。そして、障害者として働くということを選択肢に入れてみてもらえたらと思います。

■障害をオープンにして働くメリット

ぼくは障害をオープンにしたことを後悔していません。メリットを多く感じており、働きやすさを感じているからです。以下は、ぼくが個人的に感じているメリットになります。

①障害に配慮してもらえる

障害をオープンにして働くことにより、障害に配慮してもらうことができます。

例えばぼくの場合、2~3か月に1回ぐらいの頻度でうつ状態になってしまうのです。原因がある場合もあれば、原因がわからないこともあります。そのような時に、休ませて欲しいと言いやすいのは、とてもありがたいこと。さらに、どうしても自分から「辛い」「しんどい」と言えない性格なので、定期的に調子を聞いてくれるのも助かっています。

また、通院のために時間を取らせてくれるのも助かるところです。もしも障害をオープンにしてないければ、嘘をついて休暇をもらうか、夜間や休日に診てくれる病院を探さなければいけません。

このような配慮のおかげで働きやすさを感じ、居心地良く仕事ができています。結果的に、うつ病再発防止に繋がっていると感じています。

②自分にも周りにも嘘をつかず働ける

障害をオープンにするということは、自分にも周りにも嘘をつかずに働けるということです。嘘をついていないことで、罪悪感を感じずに毎日を過ごせるのです。このおかげで、メンタルにも良い作用が働いています。

うつ病特有の罪悪感…これを感じてしまうと、たちまちうつ状態になってしまいます。うつ病になってしまうと、ただでさえ、何もしていないのに罪悪感を感じてしまいます。それに加えて嘘をつくとなると、当然罪悪感に襲われてしまうでしょう。オープンにすることでそれを回避できるので、堂々と生きていけます。

また病気を隠さなくてもいいので、バレる心配に怯えなくていいのも助かります。クローズド(障害や病気を公表しない)で就労した場合、病気のことを周りの人に隠すように働くことになりますよね。オープンで働くことによってバレる心配にビクビクしなくても良くなります。結果的に、気持ちが穏やかに働くことができるでしょう。

③悩みやしんどい気持ちを聞いてくれる

仕事では、誰しもが大なり小なりの悩みや、しんどい気持ちを抱えています。とりわけうつ病の人は、深刻に考えがちです。少しの悩みが積み重なり、大きな抱えきれない悩みに膨らんでしまったことはありませんか?そういったことが原因でメンタル不調になってしまうこともあります。障害をオープンにすることにより、悩み相談がしやすくなるのは大きなメリットです。

小さな悩みでも適度に吐き出すことにより、大きな落ち込みを防ぐことができます。また、自分自身が吐き出さなくても、上司から積極的に悩みはないかどうかを聞いてくれることもあります。

■障害をオープンにして働くデメリット

ぼくの中で、障害をオープンにして働くデメリットは今のところ少ないです。強いて言えばというデメリットを2つ挙げますので、参考にしてください。

①給与の水準が低い

障害者雇用の場合は、一般的には給与の水準が低いことが多いです。ただし、昇給が期待できる場合も。最初は少なくても、今後に期待できるかもしれません。また、障害者枠から一般枠に移れる会社もあるようなので、入社時には給与だけでなく、昇給や待遇の変更といった可能性についても尋ねてみてはいかがでしょうか。

ぼくは今、就労継続支援A型事業所の支援員としてフルタイムで働いています。A型就労の時に雇用保険に、正社員になった時から社会保険にも加入しています。正直、サラリーマンだった頃に比べれば、給与は低い状態ですが、無職の期間があったことを考えれば最低限貰えているだけでもありがたいと感じています。また、ここから給料を上げられるかどうかは自分の頑張り次第。体調管理をしっかり行って実績を作っていこうと思っています。

②障害者として働くということに落ち込む場合も

何より、障害者になるという現実に、落ち込んでしまうという方もおられるでしょう。ぼく自身、障害者になることに少し抵抗を感じていました(今思えば障害者の方に失礼な話ですが…)。ただ現実問題として、同じように考えている人が多いのも事実。

そのような方は、将来的に精神障害者保健福祉手帳の返納を検討しても良いかもしれません。ぼくは今のところ考えていませんが、手帳を取ったら一生そのままということはありません。一時的に手帳を取得し、自分の体調や心の傷の治り具合に応じて返納する。そんなフレキシブルな活用ができれば、もっと障害への偏見や壁も少なくなるのかもしれません。

■障害をオープンにすることで、生きやすさが手に入った

ぼくは、うつ病という障害をオープンにすることで生きやすくなりました。もちろん、考え方や状況にもよりますので、オープンにするかクローズにするかは慎重にならなくてはいけませんが、「障害者として生きる道もある」ということを、広く多くの人に知ってもらいたいと思っています。

(まいどなニュース特約・かいぞう)

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