「1匹里親が決まれば別の子を救うことができる」…奄美大島からはるばる東京へやってきた猫を家族に

ヴィヴォンちゃん(2歳・オス)は、「あまみのねこひっこし応援団(NPO法人ゴールゼロが運営)」に助けられ、奄美大島からはるばる東京の森口さん宅にやって来た。

2017年9月に保護したポポネちゃんが来てからはや2年。森口さんは、「お留守番の時は寂しいだろうし、もう一匹猫がいたら遊び相手ができて良いのでは」と思っていた。その頃、森口さんのインスタはほぼ猫アカになっていて、インスタの情報を見て、「ペットを飼うならペットショップで買うのではなく、保護猫を迎えよう」と考えるようになっていた。

「毎日たくさんの方が動物保護の情報を発信して下さっています。お恥ずかしいのですが無知とは怖いもので、私はペットショップの闇も、日本のペット事情が遅れていることも気付いていませんでした」

■うちで引き取ろう!

ある朝、インスタでフォローしていた子猫のミルクボランティアが、奄美大島からやって来たというハチワレ猫をアップしていた。その子がヴィヴォンちゃんだった。

「奄美大島では奄美のクロウサギを食べる害獣としてノネコを認定し、捕獲しているのですが、一週間以内に引き取り手が見つからないと殺処分になってしまうんです。その捕獲された猫たちを救うため、NPO法人ゴールゼロが猫が捕獲されるたびに引き出し、空輸して里親を探しています」

ヴィヴォンちゃんは羽田に空輸されたばかりで、怒りながらもチュールは食べるというなんとも可愛いハチワレだった。森口さんは、「1匹里親が決まれば別の子を救うことができる」とボランティアが言っていたのを思い出した。動画を見て、その場で夫に「うちで引き取らないか」と相談し、子どもたちの了承も得て、すぐに応募したという。

ヴィヴォンちゃんはミルクボランティアの知り合いの保護団体「ねこ猫ネコの会」』に預けられていた。間を取り持ってもらい、12月22日、ニャンニャンニャンの日にトライアルが始まった。

■2匹とも愛おしい

ヴィヴォンちゃんは、なんとも可愛い男の子だった。

「おててには右3本左4本のネイル模様。ちょっと怖がって固まっていましたが、大人しく抱っこもさせてくれました。もう家族一同ズキュンと打ち抜かれてしまいました」

ヴィヴォンちゃんは先住猫のポポネちゃんに興味津々だったが、問題はポポネちゃんだった。超絶怖がりなので、まずはヴィヴォンちゃんをケージで飼うところからスタートした。その後、隔離部屋に移して徐々にご対面の時間を作って…と段階を踏んでいったが、シャーシャーは止まらず、ポポネちゃんの押し入れストが始まった。

「長期化して困ってしまいました。ヴィヴォンを預かって下さっていた菅さんに相談しながら、トライアルはいつまでかかっても良いですよと言う言葉に甘えて3カ月が経ちました」

ポポネはちゃんは、ヴィヴォンちゃんが近寄ると怒ったが、なんとか同じ部屋にいられるようになり、こたつにも一緒に入れるようになった。仲良くなる気配は無いが、成猫同士は時間がかかると励まされ、「あとはきっと時間が解決してくれる」と信じ、正式にヴィヴォンちゃんを迎えた。

ヴィヴォンちゃんは人懐っこく、突然バタンと倒れてでんぐり返しになるなど愛嬌たっぷり。食いしん坊でもある。

「うちに来た当初、出しっぱなしの食べ物があると何でもかんでも食べられてしまってびっくりしました。外で暮らしていた子達はみんな必死なんですね。朝ホームベーカリーから焼き立てのパンをクーラーの上で冷ますのですが、それも何度となく齧られています。夢中でかみつく姿はとても幸せそうなのですが、仕方がないのでパンの方を猫のケージに入れて冷ましていました(笑)」

次の12月でヴィヴォンちゃんが来てから2年。まだ寄るとケンカが絶えないが、それでもお互い折り合いを付けて何とか一緒に暮らしている。

「4階建なので、嫌な時はお互いどこかに隠れていられます。屋上のベランダガーデンで気持ち良いお外時間も過ごせます。ただ、私たちが夜眠る時間だけは2匹を分けています」

ぺろぺろ舐め合う様子や、一緒に眠る可愛い姿はこのまま見られないかもしれない。ポポネちゃんはもしかしたら1匹だけの方が良かったのかもしれないし、ヴィヴォンちゃんはもっとフレンドリーな猫のいる家庭の方が良かったのかもしれない。しかし、森口さんは、「2匹とも本当に愛おしい大切な存在。どちらも幸せでいてくれるよう見守りながら、ずっと一緒に暮らしていこう」と思っているという。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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