おっとり猫ちゃん・シャルルくんの大冒険 「運動会」の最中、勢い余って玄関から飛び出してみたけれど…

 ゆーみん先生が、こばやし動物病院を訪れたかわいくて個性的なにゃんこを、写真とともに紹介します。初回は“おっとりにゃんこ”のシャルルくんです。

■王子様の風格!?

 この猫ちゃんの名前はシャルルくん。胸の毛がちょっと王子様っぽい雰囲気。とにかく人が大好き。ご家族にはもちろんのこと、お客さんや、工事の人でも、来訪者があると、必ず玄関までお出迎えして、スリスリ、ゴロゴロ、ゴロンゴロン。

 病院に併設のペットホテルに来ても、この調子なので、スタッフもついついシャルルくんのお部屋の前にいる時間が長くなってしまうのです。

 小さい頃から後肢が弱く、激しい遊びやジャンプはやや苦手で、猫にしては少しどんくさいところもシャルルくんの魅力。みんなあっという間にシャルルくんのかわいさにハマってしまいます。

 とにかくおっとりとした優しい子で、赤ちゃんが生まれた時も優しく見守り、お子さんの成長とともに少しずつ触れ合いが始まり、今ではシャルルくんがいい「お友だち」になってくれています。この写真は、そんな日常の一コマ。

 7歳のある日のこと。夜遅く、シャルルくんは珍しく、玄関に続く廊下を行ったり来たり、「運動会」を繰り広げていました。そこへ、飼い主さんが帰宅しドアを開けたところ、運動会中のシャルルくんが勢い余って、そのまま外へ飛び出してしまったんです。これには飼い主さんもびっくり!

 でも一番びっくりしたのは当のシャルルくんでした。自分でも何が起こっているのかわからなかったようで、「アー」と鳴きながらマンションの廊下を一往復し、開いていた玄関の扉にそのまま一直線。なんとか事なきを得ました。

 シャルルくんにとっては大冒険。でも、その後は一切外に出ることはありません。

 何をしていてもシャルルくんの周りには笑顔があふれています。

◆小林由美子(こばやし・ゆみこ) 獣医師。1990年開業の埼玉県ふじみ野市「こばやし動物病院」院長。米国で動物の東洋医学、自然療法を学ぶ。治療はもちろん予防やしつけなどにも造詣が深く、講演活動も行う。ペットと飼い主双方に寄り添う診療が信頼を得ている。

(まいどなニュース/デイリースポーツ)

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