「北中米W杯・1回戦、日本代表1-2ブラジル代表」(29日、ヒューストン)
日本は史上最多5度の優勝を誇るブラジルに敗れ、3大会連続16強入りを逃し、敗退となった。W杯の舞台で2度目のサッカー王国との対戦となったが、06年ドイツ大会に続き敗戦。通算対戦成績は15戦1勝12敗2分け。今大会から参加48チームに拡大され、32チームによる決勝トーナメントとなったが、日本にとって悲願の決勝Tで勝利はならず。分厚い壁に阻まれ、W杯鬼門の4戦目を突破できなかった。
試合終了のホイッスルとともにイレブンはピッチに倒れこみ、佐野や伊藤、田中の目には涙が光った。
序盤からブラジルペースが続いたが、前半29分、ボールを奪ったFW佐野がそのままカウンター。自ら持ち込んで、そのままミドルシュート。ゴール左隅に突き刺して先制に成功した。佐野は代表初ゴール。ブラジルサポーターで埋まった完全アウェーのスタジアムは騒然となった。
1-0で折り返した日本だったが、後半怒とうの攻めを浴びると、冨安の顔面ブロックなどでしのいでいたが、10分、左サイドからのクロスをカゼミロに頭で合わされて失点した。その後も猛攻が続いたが、GK鈴木のスーパーセーブでしのいだ。
しかし、後半終了間際にゴール前でつながれて、ゴールに突き刺された。
W杯4戦目、決勝トーナメント初戦は日本にとって鬼門だった。初めて決勝Tに進んだ02年日韓大会はトルコに苦杯。海外大会で初の決勝Tとなった10年南アフリカ大会ではPK戦の末にパラグアイに敗れた。18年ロシア大会は“ロストフの悲劇”として記憶に新しい。ベルギーを相手に原口、乾のゴールで2-0とリードしながら、後半同点に追いつかれると、アディショナルタイム6分にCKからのカウンターを受けて失点し、8強の夢には届かなかった。22年カタール大会もその後準優勝したクロアチアを相手に延長でも決着がつかずPK戦に突入。1人の失敗にとどめたクロアチアに対し、日本は南野、三笘、吉田が外してしまい、敗退した。
5度目の挑戦だったが、再び決勝トーナメント初戦の壁に跳ね返された。
これまでW杯での唯一の対戦だった06年ドイツ大会では1次リーグで対戦し、1-4の惨敗。力の差をみせつけられていた。20年ぶりのリベンジは果たせなかった。
◇06年ドイツW杯・ブラジル戦
1分け1敗で追い込まれていた日本は2連勝ですでに突破を決めていたブラジルと対戦。立ち上がりから猛攻にさらされた日本だったが、前半34分に玉田がスルーパスに抜けだして左足を一閃。先制に成功した。しかし、ブラジルは余裕を持った試合運びから前半終了間際にロナウドにヘディングをたたき込まれて同点で後半へ。後半は防戦一方となり、8分にジュニーニョに豪快な無回転ミドルを決められると、14分にはジウベルトに追加点。36分にロナウドに2点目を奪われて、万事休した。今大会でコーチを務めている中村俊輔は目を赤くさせながら「相手が一枚も二枚も上」と声を詰まらせ、チームの中心だった中田英寿はピッチに倒れ込んで涙。その後、中田は代表引退を発表した。
◇日本の過去7大会の成績
98年フランス大会 1次リーグ敗退(0勝3敗)
02年日韓大会 16強(1次リーグ2勝1分けで1位通過)
06年ドイツ大会 1次リーグ敗退(0勝2敗1分け)
10年南アフリカ大会 16強(1次リーグ2勝1敗で2位通過)
14年ブラジル大会 1次リーグ敗退(0勝2敗1分け)
18年ロシア大会 16強(1次リーグ1勝1敗1分けで2位通過)
22年カタール大会 16強(1次リーグ2勝1敗で1位通過)