「北中米W杯・1次リーグF組、日本代表2-2オランダ代表」(14日、ダラス)
1次リーグF組初戦で、日本はオランダと2-2で引き分けた。2度追い付いて、準優勝3度の強豪から貴重な勝ち点1を獲得。2002年日韓、06年ドイツW杯日本代表の福西崇史氏が日本の戦いを分析した。
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負けなかったことを評価できる結果だ。守らせたら強いオランダから2得点し、相手が守り切ろうとしてメンバーを代えてきた中で追いついたことは、価値のある引き分けと言える。
粘り切れた要因は意思統一だろう。全体で集まって話をし、連続失点をしてはだめだと確認してプレーした。得点されるとばらつきが出てくるもので、点を取らなければとなるFW陣と、連続失点はダメだというDF陣の間で分かれる。
ただ、日本は取られても我慢して、考えを一致させて、こういう戦い方をしていこうと修正できた。そして点を取らなくてはいけないということで、鎌田が前に出始めた。微調整した流れも良かった。
最後に追いついた場面は、まずはファンダイクを越えるように落とした伊東のボールの質が高い。そして、小川がしっかりと合わせた。たたきつけたら鎌田の頭に当たった形だが、逃げるヘディングは小川の得意とするところだ。
中村の得点は久保との連係がよかった。久保が間合いを取り、相手を引き出した。余裕があった中村は、イメージを持って相手への足を出させる引き出し方をした。自信を持っている証拠で、さすがのプレーだ。
パワーやスピードに慣れるまで主導権を握られていた中で、大きかったのが鈴木彩の最初のセーブ。決められて、試合を持っていかれることはよくあることで、陰のMVPと言っていい。鈴木彩は反応が速いし、あのプレーがあったからこそ守備陣に安心感を与えた。
オランダはデヨングが下がり、5バックのような形にもなったが、日本の力を警戒していたということ。上田がデヨングを抑えにいき、久保はファンデフェンにいかず、ガクポと堂安の1対1の方が怖いから、堂安のカバーに徹した。その判断がすばらしい。ただ、足の状態が心配だ。
勝ち点1をポジティブに捉えてチュニジア戦に向かっていけるが、次は勝ち点3を取らなくてはいけないことに変わりはない。ある程度ボールを持てれば、どこを崩すかを選択して、穴を探し出して揺さぶりたい。オランダを相手にここまでできたこと、そして追いつけたことを成功体験にしてほしい。
次戦までの間に、まずはコンディションを回復させること。対策を練りながら、ミーティングを通して課題を修正しつつ、チュニジアにどう向かっていくかをまとめていくだけだ。(2002年日韓、06年ドイツW杯日本代表=デイリースポーツ評論家)