日本代表「10」南野拓実へ恩師がエール C大阪・小菊監督「悔いがないように」
サッカーW杯カタール大会に臨む日本代表の南野拓実(27)=モナコ=へ、C大阪のトップチームでコーチ時代などに指導した恩師・小菊昭雄監督(47)が「悔いがないように戦ってほしい」とエールを送った。2014年ブラジル大会と18年ロシア大会で10番だった教え子の香川真司に続き、今回の南野で3大会連続C大阪出身者が日本の10番を背負う。エースナンバーとしての重圧を思いやり、初の本大会での活躍を願った。
教え子が日本代表の10番を背負い、大舞台を戦う。小菊監督は「代表だけではなくて自チームで移籍もして、ビッグクラブで毎日すごい重圧との戦いだったと思う。それを勝ち取ったからこそ今のエースナンバー、南野拓実がいる。プレッシャーを力に変えて、楽しんで悔いがないように戦ってほしい」と背中を押した。
南野がC大阪時代、トップチームに昇格した12年から14年の3年間に携わった。最初は2種登録(※)で公式戦にも出場。小菊監督は「まったく遜色なくプレーできていた。驚いた」と振り返る。
森保ジャパン最多17得点を挙げてきたゴールへの貪欲さは、当時から変わらない。「経験のある選手にもしっかりと自己主張していた」(小菊監督)。14年11月22日の仙台戦でのことだ。右サイドでパスを受けた南野がシュートを放つと、このプレーにゴール前でフリーだった元ドイツ代表カカウがパスをしなかったことに激怒。すると、18歳の南野は「うっさいんじゃボケ」と逆にキレ返したこともあったという。
14年ブラジル大会、18年ロシア大会で10番だった香川真司に続き、今回で3大会連続C大阪出身者が日本の10を背負う。「この大会で良い結果を残して、振り返った時にそれを喜べるように、誇れるようになれればいい」。南野は重責を背負う覚悟を決めた。
「日本のエースナンバーをセレッソOBが付けるというのは、本当にセレッソファミリーの皆さんが支えてくれたから。本当にうれしいですね。全員が喜んでいるし、拓実の活躍を願っています」と小菊監督。古巣の思いは日本の10番に託された。
※2種登録 18歳未満の選手で構成されるチーム(第2種チーム)に所属しながらトップチーム(第1種チーム)に登録されること。