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【一問一答】本田最終戦は出番なし

2014年5月19日

 サッスオロ戦終了後、調整するACミランの本田(共同)

 サッスオロ戦終了後、調整するACミランの本田(共同)

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 「ええ、自分にできることというのは当然、少なからずともあると思っているので、そこはポジティブにとらえている。自分がこのチームを変えることが不可能だというふうに思ってしまえば、そこで終わってしまうので。4カ月半という時間は非常に短い部分ではあるので、そこに関していえばもう少し時間が必要。当然ながらさらに言えば、もう少し時間が経てばどういうふうな選手が来るだとか、チームの状況も変わってくるというのがあると思う。その時に自分のよさを出せるような状況で自分がプレーできれば、ミランのファンを満足させることができるんじゃないかなと思っている」

 -自分のやりたいポジションでできなかったというジレンマはあったか。

 「そうですね。それは常にありましたけど、当然ながら今、右でやらされていることは何か意味があるんだな、というふうにとらえてはやっていた。うーん、やはり“個”っていう面では常々今まで過去4年間ぐらい言ってきたが、ここにきて思うのは、やはり“個”では、この“個”っていうことにトライしてきても、たった4年間では通用しない。その部分っていうのは想像してた部分ではあったが、はっきりわかった部分としては、そこを競争する必要はないのかなというふうにも思うようになってきた」

 -監督が3人交代したというのも大きかったか。コンディションの面でロシアでの調整がうまくいかなかったこともあったのか。

 「それはないと思います。おそらくチームでフィジカル・テストしたら、僕が一番いいと思う」

 -セードルフ監督は「本田はイタリアでのサッカーの戦い方に慣れるのに時間がかかる、時間がかかったと思う」と言っていたが、具体的にイタリアのサッカーのプレースタイル、戦術で苦労した部分は。

 「苦労しているところだらけ。まさしく監督の言うとおりで、セリエAらしいなというのはわかっていたけれど、改めて来て、そう思っていて、具体的に言えば、よく言えばやはり戦術的。すごいディフェンスもタフだし、簡単にはやらせないという守備組織がどこのチームにも若干あるのかな、と。悪く言うべきかどうかわからないが、セリエAの特徴としては“出したら動かない”。典型的ですね。“俺は守備するから、出したらお前が行け”みたいな…。そのサッカーに慣れていないがゆえに、僕がそこで何かを起こすことができなくてつぶされた4カ月半だった。“お前、止まるのか?”だらけでしたね、毎日。でもそこで何かをしないと僕が責められるんで。当然、僕の“個”の問題なんで。その意味で当然、僕の右サイドで前向きにトライできた4カ月半というのはW杯にも生きるはず、と思っている」

 -こんなに苦労したシーズンは初めてだったのでは。

 「そんなことないんじゃないんですか。CSKAで僕がどれだけベンチに座ったか数えてみてください。グランパスでどれだけベンチに座ったか数えてみてください。オリンピックでどれだけうまくいかなかったか。オランダ半年で2部に落ちたし。ガンバ・ジュニアユースからユースに上がれなかったし」

 -そういうのが力になり、実績になってきた。

 「逆に全然ですよ。結果出せなくても試合に出してもらえたし、セードルフに守られた感があった。もっとメッタ打ちにされるかと思っていたんで。そのへん気を利かしてホームであえて出さんようにしてたんかな、とか。ブーイングになるんでね。アウェーでは常に出してもらって、っていうような感じのサイクルが続いていた。たぶんセードルフ、僕そんな話直接してないんですけど、ホームではあえてっていうのがあったのかもしれない。アウェーでの出場ばっかしっていうイメージがあるから」

 -アウェーのジェノア戦で初得点を決めた時の気持ちは。ようやく、だった。

 「そうですね。(それまで)さんざん外してたんでその点、あの試合では待望の1点だったということは間違いはないです」

 -イタリアで一番学んだことは。

 「そうですね…(20秒ほど沈黙ののまま考え込む)、イタリアで学んだこと。このたった4カ月半で何でしょうね、いっぱいあるんですけどね…改めて、やはり忍耐力というのは大事なんだなということを改めて感じた。実践してる。口ではなく。実践してる4カ月半でした」

 -個の部分で競争しなくてはいいと言っていたが、そうなると来シーズンに向けて必要になる個じゃない部分ってどういうところか。

 「すごい矛盾しているような言い方だが、この戦術でこのままいくのであれば、絶対“個”はいる。僕の絵(イメージ)を見ようと見たい思っている選手がいないので、その場合、僕が歩み寄らないと僕が出れなくなるだけだと思う。それはちょっと状況にはよる」

 -言葉の面などでも戦術的なことを監督と話をする、チームメートにわかってもらうなどの意味でイタリア語を話せないと苦労したか。

 「まぁ苦労…?僕、全くロシア語話せないんですけど、そういう意味では通訳はいたが、スルツキ(監督)のしゃべっていること、僕4年間理解できなかったんで、その点、セードルフは英語しゃべれるし、僕も何となくイタリア語わかる部分もあるんで、またこういう単語言っているな、っていうのもあり、後で人に聞いてみたりして、それなりにセードルフが言っている部分の半分ぐらいはわかるようになってきた」

 -ザッケローニ監督に、この4カ月半をどう証言しようと思うか。

 「証言する必要はないのでは。監督、たぶん調べていると思うんで。ピッチ上が全てだと思うんで。僕が何もエクスキューズ言う必要もないでしょうし、僕以上に監督がセリエAの状況は知っているでしょうし」

 -この4カ月半がW杯につながる力になっているか。

 「もちろんです。それは右をやったことでも生きるだろうし、できなかったという悔しさも生きるだろうし、全てを生かすつもりです」

 -ケガもあり、苦しかった時に支えてくれたファン、家族らがいたのでは。

 「皆さんが集中できるように支えてくれた。そこには感謝したいです」

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