京川、発熱で離脱 代役に練習生の川村

 「なでしこジャパン合宿」(1日、千葉)

 日本サッカー協会は1日、日本女子代表のFW京川舞(19)=INAC神戸=が発熱のためアルガルベ杯(6日、ポルトガル)に参加しないと発表した。左膝の大けがを乗り越え、昨年のアルガルベ杯以来となる代表に復帰したばかりで、悔やまれる離脱劇となった。代わりに、練習生として合宿に参加していたMF川村真理(24)=福岡AN=が初招集された。代表チームは5日間の国内合宿を終え、同日夜、成田空港からポルトガルに向け出発した。

 無念のリタイア劇だ。京川は2月28日から発熱を訴え、インフルエンザなど伝染性の病気であるリスクを考慮し、宿舎の一室に隔離された。佐々木監督は「昨日のウオーミングアップから顔が赤かった。風邪をひいたら(大会に)つれていかないことは(選手に)宣言していたから」と渋い表情で語った。

 京川は昨年のアルガルベ杯で代表デビューを果たしたが、5月のリーグ戦で左膝前十字じん帯を断裂し、ロンドン五輪や日本で開催されたU‐20女子W杯を欠場した。ようやく代表復帰を果たしたばかりで、アルガルベ杯出場は成長する大きなチャンスだった。監督にとっても「(飛行機の)移動もあるし、1人のためにリスクを負うことはできない」と苦渋の決断となった。

 代役の川村真は「こういう機会が来ると思っていなかった。福岡に帰る用意をしていました」と戸惑いながら、「一生懸命やるだけ。攻撃で得点に絡みたい」と意欲を燃やした。病気をすれば代わりの選手に取って代わられる。なでしこの競争原理を京川は身をもって知ることになった。

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