ハリル監督激白「デュエル」に勝て!

 サッカー日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(63)がインタビューに応じ、日本代表の強化プランを語った。就任2年目となる今年は2次予選の残り試合を経て、9月から最終予選が始まる。過去の戦いの中から、指揮官が感じた日本の長所と短所、また日本での生活についてなども余すところなく語ってもらった。

  ◇  ◇

 -3月に代表監督に就任。2015年を振り返ると。

 「ポジティブなことはたくさんあった。グラウンドのトレーニング、グラウンド外の仕事でもそう。そういったことがうまくいきはじめて、プロフェッショナルな人間関係、それ以外の人間関係も築けて、次に向けた準備ができてきている。新しいことが多く、これからさらに築いていかないといけない」

 -13試合で8勝4分け1敗の成績だ。

 「W杯予選ではまだ失点はなし。去年は負けなしでいきたい、そして2つ目に失点をしないという話をした。この目的はしっかり達成できたのではないか。そしてグループで首位に立っている」

 -日本代表の強化策について、どのように描いているのか。

 「メンタル面はまだまだ強豪国が持つレベルまではいっていない。FIFAランクでは日本は53位。二つ、三つ上げたこともあるが、20チームずつに分けると3部となる。FIFAランクだと1~20位が1部リーグ、21~40位が2部リーグ。41~60位が3部リーグ。われわれは世界の3部リーグ。まず2部リーグに上がること、そして上位20位以内の中にいつか入りたい。まず21位から40位に入らないといけない」

 -選手を選ぶ際、体脂肪に基準を設けたことが話題となった。

 「最初のテスト(検査)では本当にショックでした。ある選手は17・8%だった。ノーマルというか理想は10%、つまり何かがおかしい。そういった状態ではA代表でプレーするのは不可能。各自にアドバイスを与えて、それをもしリスペクトしないのであれば、A代表には入らないというだけ。なぜかというと、最終予選に向けてA代表をもっと強くしたいから。すべての面で向上しないといけない。本当のトレーニングは彼ら自身のクラブでやらないと」

 -日本で暮らして、日本人と触れ合って一番驚いたことは。

 「例えばフランスで日本のことをどう評価されているかと話すと、規律があって勤勉で人々を尊敬するという評価ですね、フランスでは。ただ恥ずかしがり屋。まずそれを改めて発見できた。本当にそういった意味では素晴らしい国。日本の伝統文化、日本の歴史も長いですし、本でも読みましたけど、仕事をする面で本当に素晴らしい国だと思う」

 -食事面は。好みの日本食などは。

 「日本に来るときは少し不安なことがあったけど、全く逆で日本の料理は素晴らしいものだと思っている。ただ日本料理のすべてが好きなわけじゃない。生魚は嫌いだ。みそ汁は大好きで、うどんやそばも大好き。箸も使えるようになってきた。そういったことを努力して適応しようとしているところ」

 -スポーツに関してはどうか。

 「サッカーでは何かを変えないといけないと発見した。相手をリスペクトし過ぎる面もある。私はそうではなく、自分自身をリスペクトして相手をリスペクトする。それが勇敢さ、勇気につながると考える。特にアグレッシブにいくときに大事になる。ケンカをするアグレッシブではなくデュエル(決闘、一対一の意味)に勝つアグレッシブさ。以前『デュエルとは何ですか』と質問された。それを欧州で質問したらみんなに笑われるでしょう。デュエルに勝つことが試合の勝ちにつながる。その文化が日本にはまだないのかなと。そういったことを少しずつ変えたい」

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