U21は岩波がいる!2点目弾&完封星

 「練習試合、福岡0-2U21日本代表候補」(13日、レベスタ)

 9月開幕のアジア大会(韓国、仁川)で連覇を狙うサッカーのU‐21日本代表候補は13日、J2福岡と練習試合を行い、2‐0で勝利した。1‐0の前半38分には、右CKをDF岩波拓也(20)=神戸=が頭で合わせて追加点。ハビエル・アギーレ新監督(55)が就任したフル代表でセンターバック(CB)の人材不足が指摘される中、次代を担う大型CBが存在を大きくアピールした。アジア大会代表20人は8月末か9月上旬に発表される。

 アギーレ新監督が誕生し、ブラジルW杯の惨敗から日本サッカーが新たに歩みを始めて迎えた“日本代表”としての最初の試合。1カ月後に迫ったアジア大会はもちろん、16年リオ五輪、18年ロシアW杯へ、期待の大型CB岩波が、抜群の存在感を示した。

 主力組とみられるメンバーが出場した前半、対人プレーでの強さや正確なフィードを見せると、38分にはCKに打点の高いヘディングで合わせて貴重な追加点を挙げ、得点能力の高さも披露。「課題はまだまだあるけど、DFとしては無失点でいけたのが良かった。得点はいつも狙っているし、ああいう場面で点が取れるのがいいDF」と、充実の表情で汗を拭った。

 U‐17代表では主将も務めた、この世代の中心選手。所属する神戸では昨年J2での戦いの中でレギュラーをつかむと、J1に昇格した今季もリーグ戦18試合に出場し、不動のCBとして一時は首位に立つなど好調なチームを支えている。

 先のブラジルW杯で、コロンビア戦の4失点など守備が崩壊した日本にとって、世界を相手に戦えるCBの育成は急務だ。186センチのサイズに、足元の巧(うま)さを兼ね備える岩波はうってつけの素材。アギーレ監督は就任会見で、五輪、ユース世代もチェックしていくとしており、活躍次第では早い段階での“飛び級招集”の可能性も広がる。

 「個人としても、リオとロシアは目指さないといけないと思っている。そういう声(CBの人材不足)も聞くけど、まず目の前の試合で一生懸命やって結果を出した上で評価されること。チームやこの代表で貢献していけば、自然と(フル代表にも)入れると思う」。力強い輝きを放つ20歳の原石。侍ブルーの“要”となる資質は十分に備えている。

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