ザックJ63人リストに闘莉王入ってる

 サッカー日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(60)は15日、来年6月開幕のW杯ブラジル大会で、自身が想定する日本代表候補に、2010年の同南アフリカ大会で活躍したJ1名古屋のDF田中マルクス闘莉王(32)が入っていると示唆した。この日、都内の日本サッカーミュージアムで行われたトークショーで、聴衆との質疑応答で発言し、現時点で候補数が63人であることも明かした。

 痛いところを突かれたのか、ザッケローニ監督は思わず苦笑いを浮かべた。トークショー終盤の質問コーナーでのこと。J1名古屋のサポーターを名乗る男性から鋭い質問を浴びせられた。

 「ぜひ、ブラジルW杯に闘莉王を連れて行ってください!」

 闘莉王は右膝のけがで11年のアジア杯を欠場して以来、ザックジャパンには縁がない。W杯南アフリカ大会での活躍から待望論も根強いが、指揮官は冷静に切り返した。

 「現時点で63人の代表候補がいます。有名な選手、うまい選手は63人の中に入っていますので。闘莉王はいい選手だと思います」

 代表候補は「有名」あるいは「うまい選手」と表現。闘莉王の評価は「いい選手」だが、それが「うまい選手」と同義語なら、候補に入っていても不思議ではない。

 ある男児からは「1トップには柿谷と大迫のどちらを使うんですか」と問われた。指揮官は相手を子供扱いせず、「2人以外にもいいメンバーがいますので、一番いいパフォーマンスをした選手が出るチャンスがあると思います」と丁寧に返答した。

 トークショーでは終始、まだ幅広い選考の余地があることをほのめかした。思わせぶりなザック発言は、選手の競争意識をくすぐるためかもしれない。

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