福島・三浦知良 43歳差対決は実現せずも16歳三井寺に自ら挨拶&ユニ交換「情熱を忘れずに」 三井寺は笑顔「素直にうれしい」

 「天皇杯・2回戦、横浜M1-0福島」(26日、日産スタジアム)

 2回戦が行われ、J3福島(福島)はJ1横浜Mに0-1で敗れた。福島の元日本代表FW三浦知良(59)は出番がなく、横浜MのMF三井寺真(16)は後半に出場。43歳差対決は実現しなかった。J1のFC東京はW杯北中米3カ国大会日本代表のDF長友佑都(39)が今季初先発し、J3長野(長野)に6-0で大勝した。J1神戸はヴェロスクロノス都農(宮崎)に2-1で競り勝った。前回王者のJ1町田はいわてグルージャ盛岡(岩手)に3-0で快勝。J1勢では、水戸が京産大(京都)に0-2で、名古屋はJ3鳥取(鳥取)に1-3でともに敗れた。

 天皇杯史上最大の43歳差対決は実現しなかったが、試合後にカズが粋な計らいを見せた。ダウンを終えると、逆サイドのメインスタンド側へ駆け寄り、三井寺に「はじめまして」と手を差し出してあいさつ。59歳のレジェンドは自らユニホームを脱ぎ、16歳の新星と交換し、金言を送った。

 「今この持っている情熱を失わず、これからも頑張ってください。次は同じピッチに立てるようにがんばります」

 前半途中から黙々とアップを繰り返し、出番を待ち続けた。失点後はベンチの前に立ち、味方を鼓舞。チームの勝利を願い、できることを続けた。後半18分に三井寺がピッチに入るもどこ吹く風で、1人でストレッチ。同32分に5人目の交代カードが切られた後も延長突入に備えて体を動かしていた。

 カズにとって天皇杯の横浜Mは因縁深い相手だった。読売クラブ時代の1991年、92年大会、ともに決勝で横浜Mに敗れ、2度の“V逸”。約30年越しのリベンジはならなかった。「常に僕の前に立ちはだかってきたチーム。それだけに今日は本当に勝ちたかった。残念」と悔しがった。

 来年に還暦を迎えるが、試合に出られない悔しさはプロ入り当初と変わらない。消えることのない炎がカズを動かしてきた。だからこそ、16歳の三井寺に「情熱を忘れずにキャリアを積んでいってほしい」と願っている。

 三井寺は「率直にうれしかった」と笑顔。対戦は実現しなかったが、思いは受け継がれたはずだ。カズは「できたら本当に同じピッチに立って戦いたかった。またどこかで戦えたら」と“再戦”に意欲。2人の運命が交差する日が再び訪れるかもしれない。

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