「明治安田J1、広島3-0千葉」(8日、エディオンピースウイング広島)
J1広島がホームでの開幕戦を白星で飾った。17年ぶりにJ2から昇格した千葉を3-0で下した。前半3分にMF中野就斗(26)のゴールで先制。後半34分にFW鈴木章斗(23)が得点すると、試合終了間際にも今季、古巣に復帰したMF川村拓夢(26)が左足で蹴り込み3点目を奪った。開幕戦は17年から10年連続で負けなし。15年以来、11季ぶりの頂点を目指し好発進を決めた。
スタジアムが揺れた。新たな歩みを始めたJリーグの幕開けを、広島は最高の形で迎えた。攻撃陣が3得点。守備では完封だ。快勝にガウル監督は「素晴らしい内容だった。3-0で勝ったという結果に対しても本当に満足している」と表情を崩した。
チームとサポーターが最も沸いたのは2-0の後半43分。途中出場の川村が、ペナルティーエリア中央から左足でゴールに蹴り込んだ。開幕戦で決めた復帰後初ゴール。背番号8は「落ち着いてコースを狙うことができた。気持ちが入ったゴールだった」と汗をぬぐった。
24年途中に夢を追い、欧州移籍を決断。オーストリア1部のザルツブルクでは、ケガなどもあり思うような成績を残せない中で、完全移籍での広島復帰を決めた。「このクラブを見て育った。僕もクラブと一緒に大きくステップしていきたい」と力を込めた。
攻め続けた90分。前半3分にJ1復帰戦で浮足立つ千葉の隙を見逃さず、中野が先制点をゲットした。後半34分には右CKから鈴木が右足で合わせリードを広げた。
気温は30度以上。蒸し暑さいっぱいのピッチ上で選手は体を張り、最後まで走り切った。GK大内が好セーブを連発。守備陣も荒木、佐々木を中心に粘り強く守った。スタジアムに詰めかけたサポーターは、これまでの入場者数を更新する2万7624人。熱気に包まれた最高の雰囲気に、選手が応えた。
昨季の4位から頂点を目指す戦い。クラブは過去に例を見ない規模の大型補強を敢行。欧州リーグから3人を獲得した。欧州で修羅場をくぐり抜けてきた選手の加入により、各ポジションのチーム内競争はこれまで以上に激化。全体の底上げにつながっている。
Jリーグ元年の93年も開幕戦の相手は千葉の前身である市原だった。2-1で勝利した瞬間はサポーターの記憶に鮮明に残っている。秋春制に移行して迎えた今季。「タイトルを獲得できるメンバーがそろっている。取りにいきたい」と川村。王座奪還へ一致団結したイレブンが、力強く大きな一歩を踏み出した。