J2千葉 “フクアリの奇跡”再び!後半26分から4発で17年ぶりJ1復帰王手 下部組織出身の17歳姫野が大仕事
「J1昇格プレーオフ・準決勝、千葉4-3大宮」(7日、フクダ電子アリーナ)
準決勝の2試合が行われ、13日の決勝は千葉-徳島の顔合わせになった。J2で3位の千葉は同6位の大宮に一時は0-3とリードを許しながらも4点を奪って4-3で逆転勝ち。同4位の徳島は1-1で同5位の磐田と引き分け、シーズン上位を勝者とする規定により決勝に進んだ。
0-3の大ピンチからの大どんでん返しで千葉が17年ぶりのJ1復帰に王手をかけた。FC東京に逆転勝ちしてJ1残留を決めた2008年最終節の“フクアリの奇跡”を思い起こさせるような劇的な逆転劇にサポーターが歓喜した。
立役者は後半38分に同点弾を決めた17歳のMF姫野誠だ。“フクアリの奇跡”があった08年の生まれ。千葉の下部組織出身で、今年10月にプロ契約を結んだばかり。初出場で本拠地の雰囲気を一変させた。「思い切りやろうと思っていた。うれしい」。シーズン上位の千葉は規定で引き分けでも勝者となっただけに、まさに殊勲の一発だった。
後半3分に3点目を失い、小林監督が「スタジアムの空気を変えたい」と、15分に姫野を投入した。「入ってすぐ盛り上がった」とは米倉。後半26分にカルリーニョスジュニオのボレーシュートで1点を返し、32分にはエドゥアルドが低い弾道で突き刺した。
姫野のゴールは、その6分後。背後を狙って米倉のパスを引き出し、DFに挟まれながら左足でGKをあざ笑うようなループシュートを決めた。
大胆さと技術が詰まった一発に、20歳上の米倉は「次のスター」と絶賛する。42分に勝ち越した勢いそのままに、悲願のJ1復帰が懸かる決勝へ臨む。
◆フクアリの奇跡 2008年12月6日、J1最終節。千葉は最終節を前に降格圏の17位と絶体絶命のピンチに陥っていた。残留ラインの15位磐田とは勝ち点2差で、16位の東京Vにも2差。残留のためにはFC東京と対戦する最終節で勝利した上で、磐田と東京Vの敗戦を願うほかなかった。その状況で2点を先制される展開。ところが後半29分からわずか11分間に怒とうの4得点で逆転。磐田、東京Vが相次いで敗れ、ミラクル残留を決めたフクアリが歓喜に包まれた。





