ルヴァン杯決勝 故・工藤壮人さんの娘が審判団をエスコート 両クラブにゆかり スタンドからは拍手

 「ルヴァン杯・決勝、柏-広島」(1日、国立競技場)

 試合前の選手入場時、2022年10月に水頭症のため32歳で亡くなった元日本代表FW工藤壮人さんの娘が審判団をエスコートした。

 工藤さんが所属していた両クラブによる決勝戦。その縁もあり、工藤さんの娘さんが試合前に登場した。御厨貴文主審の隣でピッチへ歩みを進めると、ボールを持って両クラブが整列する中心に立った。緊張した表情で国歌斉唱を聞き終えると、両選手、審判団と握手をかわし、女性スタッフとともにピッチを後にした。スタンドからは拍手が起こっていた。

 前日会見で、柏のDF古賀太陽は「彼(工藤さん)の思いを引き継ぎ、タイトルをとる。工藤さんの思いをピッチで表現できるように」と決意。広島のDF佐々木翔は「すてきな巡り合わせ。全力で試合を楽しんでいるところを彼(工藤さん)、ご家族にしっかりとお見せできたら」と話していた。

 柏は工藤さんがMVPを獲得した13年大会以来12大会ぶり3度目、広島は3大会ぶり2度目の制覇を狙う。

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