町田・黒田剛監督、白星遠ざかるも「高校サッカーじゃないので」 勝敗に一喜一憂せず、虎視眈々とチーム強化へ

 J1町田の黒田剛監督(54)が15日、町田市内で次節の柏戦(17日、Gスタ)に向けた非公開練習後に取材に応じた。直近3戦白星から遠ざかっているが、指揮官は焦らず虎視眈々とチーム強化を進めていく姿勢を強調。「今は後に強いクラブになるために、坂・急な山を登っている」と表現した。

 取材に応じる指揮官の表情はどこか柔らかかった。「自分自身、吹っ切れたところもある」。4月中旬から負けが込み、思い悩む時期もあったが「大切なのは、何がどうであれ歩みを止めないこと」と再認識する機会になった。勝利に結びつかなかったとはいえ、前節では課題だった攻撃面で2得点。攻撃の核だったFW相馬を欠く中での結果という意味でも明るい兆しが見えた。

 「時間をかけてやっていかなきゃならないと思うし、今年ダメだから来年もダメだっていうこともない。今の順位はほぼ中位なので、ここからきちっとやるべきことを積み上げていきたい」。

 青森山田高時代は、トーナメントの一発勝負が主戦場だった。だが、Jリーグは約10カ月の長期戦。当然だが、プロとアマチュアでは相手からの分析量も桁違いの差がある。それだけに「高校サッカーじゃないので。プロはいろんな研究もされるし。分析の中で、いろいろ攻略をしてくるようなチームもたくさんある。何か自分の方向性とかやることを1つだけ2つだけっていうものを貫き通して通用するようなレベルではない」と指揮官。その言葉通り今季はキャンプから長身FWオ・セフンをターゲットにするロングボール戦術一辺倒からの脱却を図ってきた。道半ばだが、少しずつ進歩している。

 「優勝争いをずっとやってきた神戸、広島にしても、1~3年というところで構築されたものではなくて、やっぱり7、8年かけながら、あそこのポジションに君臨するようなチームになっている。それを考えると、この世界で簡単に1~3年で常に上位にい続けるなんていう、そんな甘い考えは通用しない」

 「確かに勝負にはこだわりたいと思ってる。でもJ1でまだ2年目。チャレンジャーとして、果敢に挑戦して、失敗を受け入れて次反省して、またチャレンジしていくということをやっぱり少しずつ毎年毎年積み上げていく。それがやっぱり、町田のサッカーとして強さを維持していくことにもなると思う」

 次節は11戦無敗で4連勝中の柏をホームで迎え撃つ。「本当に優勝候補の筆頭と言ってもおかしくない。完璧に仕上がってるチーム」と警戒。「臆することなく挑んでいきたい」と意気込んだ。

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