神戸・宮代大聖 大迫ら超える!移籍1年目の学び経て「去年上回る結果を」いざリーグ3連覇へ
いざ、リーグ3連覇へ-。明治安田Jリーグは14日に開幕し、昨季J1で2連覇を果たした神戸は15日に、ホームのノエビアスタジアム神戸で浦和を迎え撃つ。8日には国立競技場で行われる富士フイルム・スーパー杯で、広島と今年初の公式戦が控える。国内全タイトル制覇やアジアNo.1クラブを目指す2025年シーズンで、攻撃陣の要となる若き2人を取り上げる。加入2年目のFW宮代大聖(24)は昨年超えの成長と成績に燃え、MF佐々木大樹(25)は覚悟を胸に、今季から神戸のエースナンバー13を背負う。
リーグ3連覇へ必要不可欠な男はどこまでも頼もしかった。昨季リーグ戦では11得点を挙げ、天皇杯やアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)でもゴールを量産。初のリーグ個人タイトルとなる優秀選手賞も獲得した。それでも、自らに百点満点の評価は与えない。飽くなき向上心を見せる宮代は、さらなる進化を誓った。
「満足している部分もあるけど、もっともっとやらなきゃいけない部分というのもある。悲観する結果ではないけど、それを上回る結果を今年は出さないといけない」
アカデミーから育った川崎を離れ、移籍1年目の昨季は新たな宮代の土台を作る期間となった。タイトル獲得はもちろん、FW大迫勇也らの技術やメンタル面を学びたいというのが移籍した理由の一つで、「プレーやアイデア的な部分でも効果はあった」と超一流の先輩から経験値を蓄えた。
川崎時代は前線での出場が主だったが、神戸ではインサイドハーフでのプレー機会も増えた。大迫やMF武藤嘉紀の洗練された動きを後方から見ることで、自らの中盤での動きも試合を消化するごとに良化した。
「その人たち(大迫、武藤)のことを考えながらプレーするというよりは『自分を表現するためにどうするか』」と、ストライカー気質を保ちながらも「合わせてやろうとはしてないが、わがままにプレーはしてない。それが逆にいいバランスになっている」とプレーヤーとしての幅が広がった。
さらなる成長を目指す今年は「何かを変えるというよりは継続するだけ」とさらり。ただ、点取り屋である以上は憧れの大迫らを「目指すだけでは駄目。大きい存在の人たちを超えるようにやっていかないと」と、上回る活躍を誓う。
そして、神戸を代表する選手から日本代表へ。年代別代表では主力としてプレー経験があるが、A代表に招集されていないことには悔しさもある。「そこに絡めるぐらいのプレーを表現しないといけない。まずは目の前、目の前で先を見過ぎず、一歩一歩進んでいきたい」と念願の舞台を見据え、シーズンに挑む。
◇宮代大聖(みやしろ・たいせい)2000年5月26日、東京都港区出身。川崎の下部組織で育ち、18年は第2種登録選手としてトップチームに登録。19年はJ2山口FC、21年は徳島、22年は鳥栖に期限付き移籍した。23年は川崎に復帰し、24年から神戸に加入。15年から19年にかけて年代別の日本代表に選出され、17年にはU-17、19年にはU-20W杯に出場した。178センチ、73キロ。