フランス PK死闘制してポルトガル撃破 Cロナウド放心も号泣する盟友を抱き寄せる
「欧州選手権・準々決勝、フランス0(5PK3)0ポルトガル」(5日、ハンブルク)
準々決勝2試合が行われ、フランスとスペインが4強入りした。9日(日本時間10日)の準決勝で両者が対戦する。6大会ぶり3度目の優勝を目指すフランスはポルトガルと延長を終えて0-0。PK戦を5-3で制して2大会ぶりの準決勝へ進んだ。ポルトガルで39歳のFWC・ロナウドは、個人最多6大会目を初めて無得点で終えた。3大会ぶり4度目の頂点を狙うスペインは開催国ドイツに2-1で競り勝った。延長後半にメリノが得点し、前回大会に続いて4強に入った。
フランスはカウンターが実らず苦しんだが、PK戦は5人全員が成功した。ゴール裏に陣取ったポルトガルのサポーターからのブーイングにも動じず、1人目で決めたデンベレは「PKは練習していたので自信があった」とうなずいた。
1次リーグで鼻を骨折したエースFWエムバペは延長前半終了後に交代となった。デシャン監督は「明らかに疲れていた」と説明。ベンチではフェースガードを外し、氷袋で鼻を冷やしていた。
一方でポルトガルのC・ロナウドは、PK戦で屈すると放心したように腰に手を当てた。39歳の大スターは1次リーグから全5試合に先発し、この夜は延長まで120分フル出場。「これが最後」と話していた6度目の欧州選手権でゴールはなく、不完全燃焼のまま姿を消した。19歳でのデビューから大会最多14ゴールを重ね、16年には母国を初優勝に導いた。試合後には号泣する盟友のDFペペを抱き寄せ、耳元で何かをささやく感動的なシーンもあったが、一時代の終わりを感じさせた。