日本代表・森保監督 離脱の伊東純也巡り報道陣に異例の訴え「疑惑ということで彼を過剰に追い込むことは控えて」 離脱に無念さ滲む「アジアのサッカーの発展に響くこと」

 サッカー日本代表の森保一監督が2日、アジアカップ準々決勝イラン戦(3日)を前に、公式会見に臨んだ。直前に性加害報道を受けて伊東純也(30)=スタッド・ランス=の離脱が正式に決定。「できれば伊東純也とは、この大会を最後まで戦い、みんなで優勝を目指してという気持ちは持っていました」とした上で「戦いに貢献してくれた選手なので痛く、残念な思いもありますが、まずは本人の心身の健康を大切に考えたい。チームとして誰かがいなくなったら機能しないというチーム作りはしていない。残った素晴らしい選手がいますので、明日臨む選手が思いきって戦えるということについてはまったく心配していません」と、強調した。

 伊東とは話をし「サッカーで戦うというメンタルの状態ではないかなと思っています。そこに関しては最大限サポートしていきたいと思いましたし、彼が少しでも早くトップのパフォーマンスができるように見守っていきたいと思っています」と、慮った。

 また、報道陣に対して「メディアの皆さんにお願いがあります。疑惑ということで彼を過剰に追い込むことは控えて頂きたい」と、異例の訴え。「彼はアジアで素晴らしい選手。今回プレー出来ないと言うことはアジアのサッカーの発展にも響くこと。アジアのサッカーをみてくださる方々にこの素晴らしい戦いの中で世界のトップ基準で戦える選手がいなくなることは残念に思います。彼がまたアジアの選手として世界で戦えるプレーを見せてくれることを一緒に応援して頂ければ」と、呼びかけた。

 会見に先駆けて、日本サッカー協会は伊東の離脱を正式発表した。伊東については1日夜、一部報道が原因でチームを離脱すると協会が発表したが、仲間から「一緒に戦いたい」という声があがり急きょ白紙に。伊東自身も残留に前向きな意思を示し、田嶋会長によると「しっかり調整したい」という気持ちを持っていたという。仲間たちの思いもくんで再検討した形だが、2日午前、専門家や弁護士との協議で離脱を最終決定。田嶋会長は「代表を取り巻く環境が騒がしいことも考えられる。伊東選手のコンディションも考えてJFAとして総合的に考えた」と説明した。

 ステークホルダーやスポンサーに配慮したのかという問いに「全くゼロではない。双方から情報が出る状況。パートナーに配慮したのも事実」と否定せず。森保監督とも協議を重ねたが、「最終的には専門家、マーケティング、弁護士の先生の判断を尊重する」と伝えられたという。

 伊東を巡っては、1月31日付のデイリー新潮で、昨年6月、女性の同意なく性行為に及んだとして女性2人から刑事告訴されたと報じられた。一方で、伊東側も性加害はなかったとして虚偽告訴の疑いで大阪府警に告訴状を提出した。

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