神戸V 去って思い知るイニエスタの偉大さ 最強軍団に変えた背番号「8」の“遺産”   

 会場に流れたイニエスタの祝福メッセージ
 前半、先制ゴールを決める神戸・井出遥也(撮影・山口登)
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 「明治安田生命J1、神戸2-1名古屋」(25日、ノエビアスタジアム神戸)

 神戸が名古屋を2-1で退けて勝ち点68とし、連覇を目指した2位横浜Mに4差をつけ、最終節を残してリーグ初優勝を果たした。

  ◇  ◇

 去ってなおイニエスタの偉大さを思い知る。インサイドハーフの定位置を争った佐々木、井出は「イニエスタに勝つために」と、人生最大の“ミッション”に挑んだことで不可欠な戦力となった。

 身体能力が高い佐々木は完全覚醒し、今季7ゴール。「偉大な選手とポジション争いをしたのは財産」と感謝。24歳、今や次代のエース候補に成長し「どのチームにも世代交代はつきもの。若い世代がいい意味で追い出す」と自信が備わった。

 J2東京Vから今季移籍の井出はシーズン中盤に調子を落としたものの、序盤と終盤は攻守のスイッチ役としてチームを制御。29歳、生き残るための変化が進化を呼んだ。

 本来はボールを持って能力を出す技巧派。だが技術でイニエスタには勝てない。「絶対的な選手に勝つためには技術以外の何かで勝負しないと。それが走ること、献身的にプレーすることだった」。今はハードワークが井出の持ち味。背番号「8」の“遺産”がチームを最強軍団に変えた。(2023年担当・デイリースポーツ・荒木司)

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